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相続・事業承継

無効になる可能性あり!失敗しない遺言の正しい書き方とは

実は、10人に1人が遺言書を事前に準備しているということをご存知でしょうか。
しかも、少子高齢化もあってか、年々遺言書を作成する割合が増えてきています。
それは、予期せぬ何かが起こったときのために、自分の意思を的確に伝えるものとして重要な要素となっています。

しかし、何も知らずに適当に遺言を書いてしまっては、無効になってしまう場合があります。

そうならないためには、なにをどうすればいいのでしょうか。
失敗しないための遺言の書き方を見ていきましょう。


目次

1. 遺書と遺言書は全く別物!?
1-1. 遺書は法的要素が全くない
1-2. 遺言書は法的要素がある

2. 遺言書は3種類ある
2-1. 自筆証書遺言
2-2. 公正証書遺言
2-3. 秘密証書遺言

3. 遺言を書くときに気を付けておくべきこと

4. 遺産争いをなくすためには

5. まとめ


1. 遺書と遺言書は全く別物!?

よくテレビやインターネットなどで、遺書や遺言書などの言葉を見聞きするのではないでしょうか。
なんとなく、それが何を意味するのかはある程度わかるもの。しかし、本来の意味をしっかり理解している人はどれくらいいるのでしょうか。
まず、遺書と遺言書は全く意味が異なるため、今後のためも理解しておくべきです。

1-1. 遺書は法的要素が全くない

遺書という言葉はかなりメジャーではありますが、その反面、法的要素が全くありません。
もちろん、遺書の内容を残された家族に伝えるためには、有効です。
たとえば、普通の用紙に書くことやビデオ、音声などに吹き込むことなどがそれに該当します。
遺書は、個人的なお願いという意味合いが強くあります。つまり、財産などに関することは、遺書では託すべきではないということです。

1-2. 遺言書は法的要素がある

対して、遺言書はどうでしょうか。

遺書とは違い、遺言書には法的要素が強いという特徴があります。
ですから、遺言書には民法が適用されるということです。

遺言書には、書式や書き方などがしっかりフォーマットとしてあります。
また遺書では書くことができなかった財産分与なども、遺言書では書くことができますし法的効力を発揮します。
そのため、遺書と遺言書の違いがわかっていないと、後々大変なことになってしまうわけです。


2. 遺言書は3種類ある

ひとことで遺言書といっても、3種類ものパターンがあるということをご存知でしょうか。
自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つに分けられます。
では、ひとつひとつ違いを見てきましょう。

2-1. 自筆証書遺言

比較的簡単に作成でき、費用を抑えることができるものが自筆証書遺言です。
さらに誰の助けも必要とせず、1人で完結できるため、早く遺言書を完成させたいのであれば、自筆証書遺言がおすすめです。
誰にも内容を知られることなく完成させることができるという利点もあります。

逆に、書式が複雑で決まりなどが細かいため、少しの不備でも無効になってしまう場合があります。
つまり、絶対に失敗できない状況であれば、自筆証書遺言を選択するべきではないといえるでしょう。

・自筆証書遺言が無効になるケース
自筆と名前がある通り、全て自筆で書かないといけません。
ですから、例えばパソコンなどで作成した自筆証書遺言は、無効になってしまいます。
さらに、日付が書かれていない場合、捺印・署名がない場合も同じく無効になってしまう可能性があります。

2-2. 公正証書遺言

公正証書遺言は、秘密証書遺言や自筆証書遺言よりも失敗しない方法だといえます。それはなぜか。

公正証書遺言を作成する際には決まりがあります。
相続人など別の2人を証人として、公証役場に行きます。
そして、遺言者が証人に対して口頭で伝え、遺言書を作成してもらうことができます。

ですから、どんなに複雑な内容だったとしても失敗する確率が減るため、安全な方法といえるわけです。
さらに、作成した公正証書遺言の原本は公証役場で厳重に管理されます。
つまり、誰かに公正証書遺言を改ざんされる、紛失されるというリスクもなくなります。

ただ、どうしても時間やコストがかかるという欠点があります。

・公正証書遺言書が無効になるケース
公正証書遺言書は、2人を証人におくため無効になるということはあまりありません。
ですが、そもそも遺言者が物事を判断できないレベルだった場合、作成された公正証書遺言書は無効になってしまいます。
それは、本人の意思とは無関係に作られたものとみなされるからです。

2-3. 秘密証書遺言

秘密証書遺言は、名前の通り、中身を秘密にしたまま完成させることができます。
ですから、証人とともに公証役場へ秘密証書遺言を持ち込むことで、秘密にしたまま遺言書をつくったということを残せるというわけです。

つまり、誰かに内容がもれてしまうというリスクが防げます。
自分自身が本文の作成と捺印、署名をすることで、秘密証書遺言の効力が発揮されます。
秘密証書遺言は、内容が第三者にもれないという利点があります。

逆に、遺言者しか内容を知らないという欠点もあります。

また、自筆証書遺言とは違い、パソコンなどで遺言書を作成しても問題はありません。

実は、秘密証書遺言自体は、好んで選択されることはあまりありません。
なぜなら、基本的には自分で遺言書を作成しなければなりませんし、証人も集めなければならないからです。

・秘密証書遺言が無効になるケース
最終的に遺言者の署名がないと秘密証書遺言は、無効になってしまいます。
そして、本文内と封筒の押印が同じものでないといけません。


3. 遺言を書くときに気を付けておくべきこと

遺言書は、普通の手紙とは違い慎重に書かなければなりません。
ですから、遺言書を作成する前に、しっかりとイメージしておくことが重要といえます。
なによりまずは心を落ち着かせ、書きたい内容を頭に思い浮かべるようにしましょう。
その時だけの感情で遺言書を作成しないことが、失敗しないための秘訣です。

また、相続人は誰なのかを知っておくことも重要です。
自分の財産がどれくらいあるのかも再確認しておきましょう。
それは預貯金だけにとどまらず、不動産や有価証券、生命保険など財産となり得るものまでです。
そして、財産はどこに存在しているのかも把握しておくとベストといえるでしょう。


4. 遺産争いをなくすためには

せっかく遺言書を作成したにも関わらず、遺産争いをされてはたまったものではありません。
ですから、可能な限り遺産争いをなくすようにしなければなりません。まさに、お金が絡むところにトラブルありです。

まずは、争いそのものをなくすために、全財産を誰に相続するかを細かく決めておく必要があります。
とくに、不動産や動産などの大きい額のものは争いのもとになってしまうもの。
ですから、しっかり誰に相続させるのかを明記しておけば、誰も文句がいえなくなってしまいます。

また、遺留分の侵害も避ける必要があります。
遺留分とは、相続人に認められる最低限財産を受け取ることができる権利。
兄弟には、均等に財産が約束されていれば揉めることはありません。

しかし、場合によっては誰かが財産を多く受け取る可能性も。
それに不満をもってしまった家族は、遺留分減殺請求という方法で遺産を取り返すことができてしまいます。
当然、こうなってしまっては遺産争いを余計にヒートアップさせるだけです。
ですから、その点もしっかり考えていくことも重要です。


5. まとめ

遺言の書き方にも、様々な方法があることがわかりました。
ですから、自分に合った方法で遺言書を作成することが重要です。
家族みんなが揉めることのないように、そして自分自身が元気なうちに遺言の準備をしておくと良いでしょう。
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