2020年9月3日2024年4月28日資産運用
定期預金と積立預金の違いは何?メリットやデメリットとは
銀行にお金を預ける際の選択肢として、定期預金や積立預金といった2つの方法があります。
「預けたお金の利息を得る」という仕組みそのものは変わりません。しかし、具体的な違いがわからず、どちらが良いのか決めかねているところではないでしょうか。
そこでこの記事では、定期預金と積立預金とは何か解説しつつ、それぞれの違いについてわかりやすく紹介していきます。
結局のところ、どちらがおすすめなのかも紹介しますので、自分に適した選択肢を見分けるために、ぜひ参考にしてください。
目次
定期預金と積立預金の違いをわかりやすく解説!
まず、資金を満期まで預ける「定期預金」と定期的に自動積立が実施される「積立預金」がそれぞれどのような預金方法なのか、その違いについて紹介していきます。
定期預金とは制限は多いが金利が高い預金方法
任意の金額を専用口座に預け入れ、あらかじめ定めた時期まで保有する方法が「定期預金」です。満期を迎え定期預金口座から引き出す際、期間中に発生した利息を上乗せした上で受け取ります。預金期間は、1か月〜10年と幅広い中から選択が可能です。
金融機関によって多少の違いはありますが、「スーパー定期」は300万円未満、「大口定期」は1,000万円超の預金を意味します。積立預金に比べると制限される要素が多い点も、押さえておきたいポイントです。金利は高く設定されるケースも見られます。金額の指定はありませんが、数十万円・数百万円といった資金がある方に適した方法といえるでしょう。
積立預金とは制限は少ないが金利が低い預金方法
一度に預け入れる金額を抑え、定期的に積み立てていく方法が「積立預金」です。最低預入額は金融機関により異なりますが、条件にあった金額であれば自由に決められます。定期預金に対して制限が少ない点も特徴のひとつです。金利が低い点も理解しておきましょう。
積立預金の場合、途中で出金したり追加で預け入れたりといった手続きができるケースもあります。収入状況に応じて預金額が調整できるため、「少しずつ安定的に資産運用がしたい」といった希望も叶えやすい方法といえるでしょう。将来変化するライフスタイルに向けて実践する方も見られます。
定期預金と積立預金の違い4つを詳しくチェック
定期預金と積立預金には、大きな違いが4つあります。
どちらを選択したら良いのか迷われている方は、それぞれの違いを深く理解していると安心して預けられるでしょう。
- 預け入れ金額やお金の引き出しにかかる制限の違い
- 預け入れ方法の違い
- お金の運用方法の違い
- 解約ができるかの違い
上記4つの観点から、具体的な相違点を項目に分けて解説します。
預け入れ金額やお金の引き出しにかかる制限の違い
定期預金と積立預金の大きな違いは、お金の引き出しにかかる制限です。
それぞれの制限について、以下の表にまとめました。
|
定期預金 |
積立預金 |
---|---|---|
引き出し制限 |
原則満期まで保有 |
途中で引き出せるケースが多い |
実際には、金融機関によっても異なるものの、基本的には上記のようなルールが定められています。
積立預金よりも高い金利を反映しやすい定期預金は、引き出しの手続きに制限を設けるケースがほとんどです。
預け入れ方法の違い
預け入れの方法にも大きな違いがあります。
具体的な預け入れ方法の違いは、以下の通りです。
定期預金 |
積立預金 |
|
---|---|---|
預け入れ方法 |
まとまったお金を一度に預金 |
少額ずつ毎月預金 |
預け入れる金額の目安 |
1円〜(1円単位) |
1,000円〜(1,000円単位) |
定期預金の場合、まとまったお金を一度に預ける一方、積立預金は毎月一定額を積み立てます。
積立預金の場合、年に数回ある賞与が支払われる月には金額を増加できるため、柔軟に預け入れられるでしょう。
お金の運用方法の違い
定期預金と積立預金では、資産や預け入れたお金の運用方法に明確な違いがあります。
例えば、「120万円を5年間預ける」という方法は定期預金です。一方、「1か月に2万円の預金を5年間続ける」という方法は積立預金を意味します。
最終的に預け入れた金額が同じでも、過程に違いが生じるのもそれぞれの特徴です。預入れを開始するタイミングで費やせる金額にも左右される要素といえるでしょう。
解約ができるかの違い
定期預金の場合、設定した満期を迎えるまで出金できないのが原則的なルールです。
手続きを行えば現金化できますが、「中途解約」として本来よりも低い金利が適用されます。元本を割るリスクはないものの、利息によるメリットが半減するかもしれません。
積立預金の多くは比較的自由な出金・入金手続きが可能です。場合によっては、定期預金のように満期を定めないまま長期間積み立て続けるケースもあります。預金期間が長いほど、解約時の影響を受けやすいため、どちらが適しているか明確にしておきましょう。
定期預金と積立預金のメリット・デメリットの違いを比較!
「制限が少ない」という意味ではメリットを感じやすい積立預金ですが、注意しておきたいデメリットもあります。
定期預金には利息以外のメリットもあるため、メリットデメリットの2つの観点から理解を深める意識も大切です。
メリットとデメリットについて、預金方法別に詳しく解説します。
定期預金のメリット・デメリット
あらかじめ決めた金額を一定期間預け、金利を上乗せしてから受け取るのが定期預金の特徴です。
原則的には途中で出金できないため、「使いたくないお金を強制的に保管する」といった目的ではメリットを得られます。
メリット |
デメリット |
---|---|
・半強制的に一定期間預金可能 ・積立預金に比べて金利が高い ・元本割れの心配がない(元本保証) ・保有や満期時の出金に手数料が不要 |
・預入金額・期間は預金時に決める必要がある ・中途解約は金利が下がる |
上記のように、金利面での魅力を実感しやすい方法ともいえるでしょう。満期を迎えてから出金するのであれば、手数料も必要ありません。中途解約の観点では損をする可能性がある点を理解しておくと安心です。
積立預金のメリット・デメリット
預けたお金を下回らない元本保証がある点は、定期預金と同様に積立預金のメリットとして挙げられます。以下の表から、具体的なメリットとデメリットをチェックしておきましょう。
メリット |
デメリット |
---|---|
・毎月少しずつ預金可能 ・元本保証がある ・経済状況に合わせて預入金額・期間を変更可能 ・お金を引き出しやすい |
・定期預金に比べて金利が低い |
金融商品のひとつに「定期積金」があります。
言葉だけを見ると、定期預金や積立預金と同じ性質を持つように感じるかもしれません。しかし、根本的な仕組みが異なるため注意が必要です。
特定の金融機関と契約を交わし、積立を続けたあと「給付契約金」を受け取る仕組みと理解しましょう。
積立定期預金と定期積金の違いで特に魅力的なポイントは、少額ずつ自動で預金できる点です。普通預金口座を使ってお金を貯めるのが苦手な方にとって、設定金額が自動的に引き落とされる仕組みはメリットといえます。
ただし、利息による利益を増やしにくい点は注意しなければなりません。効率的な収益化よりも、数千円・数万円の貯金を継続するために有益な方法です。
積み立てたお金は、預金ではなく「掛金」として保有することになります。お金そのものの取り扱いが異なる点を理解しておきましょう。
保有期間が自分で設定できるため、金額にあわせて計画を立てやすい点も特徴です。定期積金を契約する際は、銀行のほか、信用金庫や農協(JA)といった金融機関から選択できます。
定期預金と積立預金ならどちらがおすすめ?
2種類の預金方法から適切な選択肢を見極めたいときは、「どちらがメリットを実感できるか」に注目することがおすすめです。
金利や中途解約といった要素を踏まえた上で、自分がより多くの魅力を感じられるほうを選択しましょう。
預金方法を選択するために、目的や収入状況から判断するポイントをご紹介します。
定期預金がおすすめの人
「満期時まで受け取れない」というデメリットをメリットに変換できる場合、定期預金がおすすめです。長期間使う予定のないまとまったお金がある方は、預金後もストレスを感じることなく保有し続けられるでしょう。
「簡単に出金できる方法では無駄遣いしてしまう」といった方にも適しています。中途解約の手続きや利息のデメリットを考慮すると、安易な気持ちで消費するリスクを低減しやすいためです。用意した資金を一度に預け、リスクを避けながら運用したい方に向いた選択肢といえるでしょう。
積立預金がおすすめの人
「定期預金で利益を得られるほどの資金がない」という方には、少しずつ貯められる積立預金がおすすめです。少額の場合は1,000円から始められます。収入が安定していない状況でも、余裕があるときに金額・期間を調整できる点が魅力です。
預金期間を定めるのが苦手な方にも適しています。具体的な満期を決めずに積み立て続けられるものもあるため、希望を反映しやすい金融機関を選ぶとよいでしょう。将来に向けて貯金を始めたい方でもメリットを体感できる方法です。
定期預金と積立預金は資産運用よりも貯金を意識
資産形成を目的として預金の実践を考えている場合は、収益化ではなく貯金を重視しましょう。資産そのものを増やす未来をゴールに定めると、利息を理由に損な結果を招くかもしれません。
現在から数十年後の未来まで広い観点でプランを立てる際には、プロの力を借りるのも有益な選択肢です。定期預金や積立預金を有効活用するコツをご紹介します。
金融機関にお金を預けると、元本のほかに利息の受け取りが可能です。結果的にお金が増える魅力的な仕組みですが、増やすことに注力しすぎるのは賢明といえません。低金利時代といわれる昨今において、満足できるほどの利息は期待できないためです。
資産運用として有効活用するために、「貯める」ことを意識してみましょう。満期まで保有したり定期的に積み立てたり、預けた元本に注目する心がけが大切です。将来出金するお金の使い道を明確にしておくと、モチベーションアップにもつながるでしょう。
資産運用でお悩みならネイチャーグループへ
定期預金や積立預金も資産運用として活用できます。しかし、選択肢が2択しかなければ、思うように資産は増やしづらいでしょう。
株式投資や不動産投資など、さまざまな投資手法があります。
将来の人生設計をするにあたって、自分の目標金額やビジョンをもとに最適な投資方法を選択することが大切です。
とはいえ、資産運用と言っても何が良いのか何から手をつけたら良いのかわからない方も多いでしょう。そこで、資産運用の相談なら、ぜひネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)にお任せください。
資金や運用期間など、希望に沿ったプランをご提案いたします。
\定期預金よりも確実!?手残りを増やす方法とは?/
まとめ:定期預金と積立預金の違いを理解して実践しよう
定期預金は、金利の効果を高めるために有利な方法です。一方、積立預金には手軽さを実感しやすい魅力があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、違いを明確にした上で自分に適した方法を見極めましょう。
なお、資産運用を本格的に始めたい方や効率化を目指したい方は、ぜひネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)へご相談ください。投資や税務関係の知識・実績を持つプロが在籍するコンサルティングファームです。専門的な観点から、条件と希望にあったサポートを実施します。
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芦田ジェームズ 敏之
【代表プロフィール】
資産規模100億円を超えるクライアントの案件を数多く抱えてきた異彩を放つ経歴から、「富裕層を熟知した税理士」として多数メディアに取り上げられている。培った知識、経験、技量を活かし、富裕層のみならず幅広いお客様に税金対策・資産運用をご提案している。
また、Mastercard®️最上位クラスで、富裕層を多く抱えるクレジットカードLUXURY CARDの 「ラグジュアリーカード・オフィシャルアンバサダー」に就任。日米税理士ライセンス保有。東京大学EMP・英国国立オックスフォード大学ELP修了。紺綬褒章受章。
現在は代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中(MBA取得予定)。
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