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コラム

2021年6月2日2021年5月17日

土地の遺産相続手続きや費用は?分割方法を分かりやすく解説!

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土地の遺産相続は、適切な方法で手続きを進めなければ、後でトラブルに発展する可能性があります。しかし、相続にも複数の手段があるため、「実際どういった流れで実践するのか分からない」という方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、土地の遺産相続に関する情報を徹底的に解説します。基本的な手続きの流れから税金の計算方法まで、幅広く理解を深めるきっかけになるでしょう。相続人同士のトラブルを避けるための対策も紹介します。

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土地の遺産相続に必要となる相続登記の手順

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不動産の相続で重要となるのが「相続登記」の手続きですが、特別な期限が設けられているものではありません。

ただし、相続登記を行わず放置していると、場合によっては売却できない状況になったり不本意に処分されたりといった結果になることもあります。権利関係が複雑になると不動産そのものの取り扱いが難しくなるため、可能な限り早い段階で相続登記を済ませた方がよいでしょう。相続登記の手順を3段階に分けて解説します。

1.土地の分配方法の話し合い

相続登記を実行する前に、まずは分配方法や割合を決定します。亡くなった方が遺言を残していない場合は、遺産分割協議で結論を出しましょう。このとき、相続人に漏れがないよう戸籍謄本などで情報を集めることも大切です。

分割方法を決定するためには相続人全員の同意が必要ですが、対面で話し合う必要はありません。状況に応じて電話やメールなど、実践しやすい手段を選ぶとよいでしょう。ただし、認識の違いなどでトラブルに発展しないよう注意する心掛けも重要です。

2.土地の相続で必要となる書類の準備

相続の方法や割合が決定した後、手続きに必要な書類をそろえます。相続人全員の同意が証明できる遺産分割協議書や、被相続人・相続人の関係性を示す戸籍謄本も必要です。遺言書がない状況で遺産分割によって登記を行う際は、以下のような書類が必要です。

【土地の相続で必要な書類:遺言書がないとき】
・遺産分割協議書
・被相続人の戸籍謄本(出生から死亡時まで)
・被相続人の住民票除票
・相続人全員の戸籍謄本(被相続人が亡くなった日以降)
・相続人全員の印鑑登録証明書(発行から3か月以内のもの)
・不動産の登記事項証明書
・不動産を相続する方の住民票
・固定資産評価証明書

3.法務局へ書類を提出

必要書類を準備した後は、相続に伴う所有権移転の登記申請手続きに移りましょう。土地の所在地を管轄する法務局に提出しますが、場所が分からない場合は各法務局の所在地を公式サイトから検索可能です。

直接足を運べない場合は、Webからのオンライン申請もできます。申請書をパソコンで送信し、戸籍や住民票等の添付書類は別送です。なお、一般的に申請から1週間~2週間後で登録識別情報や登記完了証が発行されます。

土地を相続する4つの手段

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土地そのものを相続して所有権を得る他、お金に換えたり複数人で共有したりといった選択肢もあります。被相続人や相続人の意思によって適切な手段が異なるため、具体的な分割方法の種類を把握しておくと安心です。4つの手段について詳しく解説します。

土地を複数に分割する「現物分割」

土地以外の遺産を含め、形を変えず相続する方法が「現物分割」です。現物分割には所有者が明確になるというメリットがあります。

メリット デメリット
・権利関係がシンプル ・他の遺産を考慮しても、公平性に欠ける可能性がある
・分けにくい遺産もある

「分筆登記」で土地を分けることも可能です。公平性を高めるためには有効ですが、分け方によって価値が大きく変動するケースもあります。後でトラブルに発展する可能性もあるため、分筆登記を行う際は公平な分け方に配慮しましょう。。

土地を売却して分割する「換価分割」

本来相続する土地を売却し、お金に換えてから分割するのが「換価分割」です。現物分割に比べて公平性を保ちやすく、土地の広さや場所を問わず実践しやすい魅力があります。

メリット デメリット
・お金に換えてから分割するため、公平に分割できる
・遺産分割に資金が不要
・将来の値上がりや活用によって得られる利益が失われる可能性がある
・税金や処分費用がかかることもある

相続人の資金は不要ですが、資産が減るリスクがあることはデメリットといえます。譲渡所得にかかる税金や処分費用など、別途費用が発生する可能性も考慮しておきましょう。

金銭の支払いが発生する「代償分割」

相続人自身に資金がある場合は、「代償分割」を実践するという選択肢もあります。代償分割では特定の相続人が土地を相続し、他の相続人には本来相続するはずだった不動産の価値に応じたお金を支払います。

メリット デメリット
・公平性を高めやすい
・分割しにくい遺産の割合を決定しやすい
・代償を支払う資金が必要
・評価額に納得できない場合がある

厳密な分割が難しい土地において、公平性を保つためには有益な手段といえるでしょう。ただし、場合によっては相続人の同意が得にくくなることもあります。

相続人同士で共有する「共有分割」

評価額の変動や資産の減少が気になる場合は、「共有分割」を選ぶのもひとつの方法といえます。共有分割では不動産を分筆、金銭などによる分割を行わずに、複数の相続人が共有持分を取得します。

メリット デメリット
・公平感がある
・早急に結論が出せない場合、猶予ができる
・相続後、活用や売却などを独断で実行できない
・将来の相続発生によって共有持分が細分化するリスクがある

一見メリットも多く思えますが、将来的に取り扱いが複雑になるかもしれません。相続人が死亡した後、さらに共有持分が細分化されるためです。持分権者が独断で活用や売却できない点も、デメリットとして押さえておきましょう。

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相続した土地や建物を売却するための手順

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相続登記など適切な手続きを終えて所有者となった方は、売却も自由に決定できます。まずは不動産会社に相談し、状況に応じた手続きを進めましょう。売却手続きだけでなく、所得税の納税も必要です。特定の期間内で活用できる制度とともに、売却・納税までの流れを詳しく解説します。

1.不動産会社に売却の依頼をする

相続した不動産を売却する際は、まずは相続登記を完了させてから不動産会社に相談します。依頼内容によって、査定額の傾向や手数料の有無に違いがあります。

・不動産会社に買い取ってもらう:売買契約まで時間を短縮しやすい
・不動産会社の仲介で買主を探してもらう:手数料は発生するが、高く売却できる可能性が高い

不動産会社によって査定結果は異なるため、不動産会社に相談する際は1社だけでなく複数の不動産会社に相談したほうが安心です。売却そのものには期限がないため、比較しながら慎重に決定しましょう。

2.買主がつく工夫をする

価値が低下したり買主が見つからなかったりといったリスクを避けるため、対策を練ることも大切です。例えば古い住居が建っている土地の場合、建物を壊したほうが有利に働くケースもあります。判断が困難な場合は、不動産会社の担当者と相談しながら決断してもよいでしょう。

また、田や畑として使っていた土地は買主の範囲も制限されます。農家以外には基本的に売却できないため、「農地転用」の手続きも視野に入れた方がよいでしょう。転用で雑種地に変更することで、農家以外との取引も可能になります。

3.売却後は所得税を納税する

土地や建物を売却した後、譲渡所得に対して所得税がかかります。以下が計算式です。

課税譲渡所得金額=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額

それぞれの具体的な内容は以下の通りです。

取得費 ・土地や建物の購入費用(建物は減価償却費相当額を差し引く)
・購入時の仲介手数料
・相続登記の手続きで費やした金額
譲渡費用 ・売却時の仲介手数料
・測量費など、売却に費やした金額
・立退料(賃家の場合)
・建物の取り壊し費用
特別控除額(一例) ・住んでいた土地や建物の場合は最高3,000万円
・一定の要件を満たした、相続や遺贈によって取得した空き家を売却した場合は最高3,000万円

相続開始から3年10か月以内の売却で取得費の特例が使える

相続の開始から一定期間内に売却した場合、納めた相続税の一定額を譲渡資産の取得費として加えられる特例があります。要件は以下の通りです。

・相続や遺贈で財産を取得した方
・その財産の取得時、相続税が課税された方
・相続が発生した翌日から、相続税申告期限翌日以降3年が経つ日まで(相続開始から3年10か月以内)に譲渡している

取得費は譲渡所得税から差し引かれるため、納税額の節約が期待できます。「相続税の申告期限から3年以内」という期限には注意が必要です。計算式は次のようになります。

取得費に加算できる相続税額=特例を使う人の相続税額×譲渡資産の相続税の課税価格÷(その人の相続税の課税価格+債務控除額)

土地の遺産相続時に利用できる「小規模宅地等の特例」

賃貸や居住用に使っていた土地は、「小規模住宅地等の特例」を使える場合があります。不動産の用途や面積に応じて、相続税を軽減できる制度です。

相続開始前の利用区分 要件 限度面積 減額の割合
貸付事業以外の事業用 特定事業用宅地等に該当 400平方メートル 80%
法人の事業用 特定同族会社事業用宅地等に該当 400平方メートル 80%
貸付事業用宅地等に該当 200平方メートル 50%
法人の賃貸事業用 貸付事業用宅地等に該当 200平方メートル 50%
被相続人等の貸付事業用 貸付事業用宅地等に該当 200平方メートル 50%
被相続人の住居用 特定居住用宅地等に該当 330平方メートル 80%

【用語説明】
・事業用宅地:事業で使われていた土地
・貸付事業用宅地:貸付事業用に使われていた土地
・特定居住用宅地:住宅として使われていた土地
・特定同族会社:被相続人や親族が50%を超える発行済み株式数を所有している法人

最大で80%の減額となるため、相続税対策として効果が大きい制度ともいえるでしょう。ただし要件が細かく、申請には添付書類が複数必要です。以下を参考に、発行時期にも注意しながら準備を進めましょう。

・被相続人と相続人の戸籍謄本(相続開始から10日以降に発行されたもの)
・相続人全員の印鑑証明書
・遺言書の写し(ない場合は遺産分割協議書の写し)
・申告期限後3年以内の分割見込み書(期限までに分割できない場合)
・住民票の写し

(参考: 『相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例) 国税庁』/https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm)

土地の遺産相続|評価方法とかかる税金

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適切に遺産相続を完了させるためには、土地に関する規定の理解も大切です。評価方法や税金の計算方法をチェックし、費用のシミュレーションができるよう備えておきましょう。相続税の他、登録免許税や各書類の申請費用もコストの一部です。4つの項目に分け、土地の相続に関するポイントを詳しく解説します。

相続した土地の評価方法

土地を評価するには基本的に路線価を用います。所在地によっては路線価が定められていないこともあり、その際は固定資産税評価額を基に倍率方式で算出します。以下の表を参考に、2種類の違いを把握しておきましょう。

評価方法 概要 計算方法
路線価方式 ・路線価(宅地1平方メートル当たりの価額)が定められているエリアでの評価方法 評価額=正面路線価×奥行価格補正率×面積
  ・千円単位で表示  
倍率方式 路線価が定められていないエリアでの評価方法 土地に定められた固定資産税評価額×一定の倍率

賃貸用や居住用に使っていた土地の場合、評価額が調整されることもあります。特例も併せて考慮する必要があるため、相続に詳しい専門家への相談がおすすめです。

土地を相続したときの相続税の計算方法

土地を含む相続税の計算方法は、土地の評価を出し、その他の相続財産と合わせて課税対象の財産価額を算出します。小規模宅地等の特例を使う場合は、土地の評価額への反映も必要です。相続税額を算出する手順は以下の通りです。

1.基礎控除額を求める 3,000万円+(相続人の数×600万円)
2.課税遺産総額を求める 課税価格の合計額-基礎控除額
3.各相続人の法定相続分に基づく税額を求める 課税遺産総額×法定相続分×税率-控除額
4.相続税の総額を求める 3で出した各相続人の税額を合計
5.各相続人・受贈者が納める実際の税額を求める 相続税の総額×(各人の課税価格÷課税価格の合計額)

具体的な相続税を算出するためには、取得金額に応じた税率と控除額を反映する必要があります。以下の速算表を参考に、どの程度課税されるかチェックしておきましょう。

【相続税の速算表】

法定相続分に応じる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10% なし
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超え 55% 7,200万円

(参考: 『相続税の税率 国税庁』/https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4155.htm)

土地の相続にかかる登録免許税の税率

所有権の移転登記では、手続きの際に「登録免許税」が発生します。相続の場合、税率は0.4%ですが(100円未満は切り捨て)相続の状況や不動産価額によって、特例(免税)の適用も可能です。要件を把握しておきましょう。

概要 本則税率 特例(免税措置)適用の要件
被相続人が、相続によって取得した土地の登記をしないまま死亡した場合 0.4% ・2021年3月31日までに、被相続人をその土地の所有権の登記名義人とするための登記
少額の土地を相続した場合 0.4% 以下3つを満たす場合
・2021年3月31日までに、相続による所有権移転登記を受ける場合
・相続登記を促進する必要がある土地であること
・登録免許税の課税標準となる不動産価額が10万円以下の土地であること

 

その他にかかる費用

相続税をはじめとする税金以外にも、手続きの準備段階から費用が発生します。数百円~数千円程度のものもありますが、念のため把握しておくと安心です。

・戸籍謄本や除籍謄本などの申請費用
・固定資産評価証明書の取得費用
・不動産登記簿の取得費用
・専門家への報酬(依頼した場合)

必要書類を郵送で取得する場合、申請とは別で費用がかかります。司法書士などの専門家に依頼する場合は報酬も支払わなくてはなりません。司法書士によって報酬は異なるため、事前に金額を確認しておきましょう。

土地の遺産相続でもめないようにするための対策

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相続に関する手続きをむやみに進めると、他の相続人とのトラブルが生じるかもしれません。相続では公平性が重要ともいえるため、慎重に実行する意識も大切です。スムーズな相続のためには遺言書の作成も効果的といえるでしょう。土地の遺産相続において、トラブルを避けるために有効な対策を2つ紹介します。

遺言書を作成しておく

家族や親族のトラブルを避けるためには、遺言書の作成が有効な対策です。「誰に何をどのくらい」譲るのか明確に指定することを意識しましょう。土地の場合は正確に記載するために、登記事項証明書を取得するなど準備が必要です。

法的要件を満たした遺言書であれば、被相続人の意思が優先されます。作成した遺言書の内容によっては相続時にトラブルに発展する可能性があるため、遺言書を作成する際に推定相続人とも相談するのがおすすめです。

土地の売却費用を記録する

土地の売却で現金化したものを分割する場合は、正確な売却額を記録しておくと安心です。あいまいな状態で分割すると、公平性が保持できず不満に感じる相続人が出るかもしれません。具体的な評価額や取引の記録を残しておくことで可視化でき、相続割合に適した金額も算出しやすくなるでしょう。

また、売却の予定を全員で共有することも大切です。明確な計画を共有しないまま、特定の相続人の独断で進めるのは適切といえません。対面で会話するのが困難な場合は、電話やメールでコミュニケーションを取る機会を設けましょう。

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現在土地を所有している方や、不動産関係の相続手続きに悩んでいる方はネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー国際資産税、株式会社ネイチャーFAS)にお任せください。税務に特化した専門家が、幅広い観点から有益なサポートを実施します。

相続税を軽減するための対策だけでなく、遺言書の作成や税務処理の依頼も可能です。相続に精通した税理士が担当するため、法律や税金制度の知識が乏しい方も安心してご相談ください。状況に応じて最適なアドバイス・サポートを提供します。

まとめ


相続する遺産に土地が含まれる場合、分割の方法や割合を入念に話し合うことが大切です。遺言書がなければ相続人間で決定するため、トラブルがないよう慎重に進めましょう。相続登記の手続きだけでなく、相続時や売却時にかかる税金への理解も必要です。

あらかじめ対策が実践できると、トラブルを避けたり税金対策につなげたりといった結果にもつながります。事前の対策や分割方法などに不安を感じている方は、ぜひ一度ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー国際資産税、株式会社ネイチャーFAS)までお問い合わせください。相続後の資産運用についてもサポートいたします。

芦田 敏之

芦田 敏之

【監修者プロフィール】国内および国際資産税の専門ファームとして、富裕層の資産税対策を中心に数多くのインターナショナル案件への対応実績を持つ。資産規模100億円を超えるクライアントの案件を数多く抱えてきた異彩を放つ経歴から、「日本一富裕層に詳しい税理士」として多数メディアに取り上げられている。現在は税理士法人ネイチャーで代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中。(MBA取得予定)培った知識、経験、技量を生かし、税金対策・資産運用をしたい方等々向けに、幅広いサービスをご提案している。

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