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コラム

2021年8月4日2021年8月26日

暦年贈与とは?特徴や押さえておきたいポイントを解説!

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「暦年贈与」は、相続対策を目的とした贈与方法のひとつです。上手に活用すると相続税の軽減につながります。暦年贈与には期間や金額の規定もあるため、「詳しく理解したい」という方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、暦年贈与に関する情報を複数のポイントに分けて解説します。計算方法が分かると、受贈者に課される税額も求めやすくなるでしょう。後半では、不本意な結果を招かないための注意点を紹介します。

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暦年贈与とはどういう贈与?

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暦年贈与は相続対策として行われるケースが多い手段です。混同しやすい言葉も複数あるため、明確な定義を理解した上で実行を検討しましょう。安易な選択は、期待した効果が得られない結果を招くことにもつながります。暦年贈与の基本的な仕組みを踏まえた上で、定期贈与や相続時精算課税制度との相違点を解説します。

暦年贈与は贈与税がかからなくできる贈与方法

「暦年」とは1月1日~12月31日までのことです。贈与税の課税方式のひとつである暦年課税には、1年間に贈与を受けた価額に対して110万円の基礎控除があります。つまり暦年贈与とは暦年課税の基礎控除の範囲内で贈与する方法であり、1月~12月に贈与した合計額が110万円の範囲内で受贈者に贈与する仕組みです。

基礎控除枠を活用することで、贈与税だけでなく相続対策につながります。亡くなってからすべてを相続する場合に比べて、課税対象額を減らせるためです。贈与税の有無は「受贈者が1年以内に110万円を超えて受け取ったか」が基準になります。

暦年贈与と定期贈与の違い

「定期贈与」は、あらかじめ決めた金額を分割で贈与する方法です。「毎年100万円を10年間贈与する」といったかたちで、贈与者と受贈者が契約を結ぶケースが該当します。暦年贈与とは課税対象が異なる点に注意しましょう。

贈与・課税の方法 課税対象
暦年贈与 1月~12月に贈与を受けた財産の価額
定期贈与 贈与を受けた期間全体の価額

例えば100万円ずつ10年間にわたって定期贈与した場合は、合計額である1,000万円に対して贈与税がかかります。定期贈与は契約した年に課税される決まりです。贈与税対策も希望する場合は、暦年贈与による贈与のほうが有利になる場合があります。

暦年贈与と相続時精算課税制度の違い

贈与税の課税方式には、生前贈与が実行しやすいように暦年課税と相続時精算課税が設けられています。相続時精算課税制度は、以下の条件を満たすと累計2,500万円の特別控除を利用可能です。

贈与者の条件 原則60歳以上(贈与をした年の1月1日時点)の父母または祖父母
受贈者の条件 贈与者の直系卑属である20歳以上(贈与を受けた年の1月1日時点)の推定相続人となる子および孫

控除額の大きさと課税額の計算方法が暦年贈与との大きな相違点です。相続時精算課税制度を利用した場合、贈与を受けた価額は相続税の対象に含まれます。相続時ではなく、贈与時の時価を基準に計算する規定です。なお、制度を利用するためには、最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に届出書を提出する必要があります。

暦年贈与でかかる贈与税の税率と計算方法

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生前贈与を検討している方は、相続税と税率が異なる点にも注意が必要です。受贈者との関係性によって税率が変わることもあるため、詳しい規定をチェックしましょう。相続対策につなげるには、贈与税と相続税の違いも理解しておくと安心です。生前贈与を実施した場合の税率について、3つの観点から詳しく解説します。

贈与税の税率:暦年課税

暦年課税には税率が2種類あるため、贈与者・受贈者の関係性を明らかにした上で計算しましょう。

直系尊属から20歳以上(1月1日時点)の方への贈与であれば、特例税率です。「祖父から25歳の孫へ贈与する」といったケースが該当します。特例税率(特例贈与財産用)に該当しない場合は、一般税率(一般贈与財産用)を用いて税額を計算します。

【一般税率:速算表】

基礎控除後の課税価格 一般税率 控除額
200万円以下 10% 0円
300万円以下 15% 25万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円

【特例税率:速算表】

基礎控除後の課税価格 特例税率 控除額
200万円以下 10% 0円
400万円以下 15% 10万円
600万円以下 20% 30万円
1,000万円以下 30% 90万円

 

(参考:『贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁』/https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4408.htm

贈与税と相続税の税率の違い

相続税は相続人の相続分に対して課税されます。以下の表を参考に、取得金額によって異なる税率を確認しましょう。

【相続税の速算表】

法定相続分に応じた取得金額 相続税率 控除額
1,000万円以下 10% 0円
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

税率だけを見ると相続税のほうが有利に見えますが、税率だけで有利性は判断できません。贈与の人数や期間を分散できる暦年贈与のほうが、相続対策の効果を発揮するケースもあるでしょう。税率だけでなく、家族構成や非課税制度の有無なども考慮することが大切です。

(参考: 『相続税の税率|国税庁』/https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4155.htm

暦年贈与で贈与税がかかる場合の計算方法

暦年課税を選択し1年間で110万円以上の贈与を受けた場合は、財産の価額に応じて贈与税がかかります。基礎控除を差し引いた上で算出するため、計算の順番を間違えないように注意しましょう。以下に一例として特例贈与財産における贈与税の計算例を示します。

条件 ・贈与する財産の価額:600万円
・期間:1年
・贈与者:60歳以上の祖父
・受贈者:20歳以上の孫
基礎控除を差し引いた金額 600万円-110万円=490万円
特例税率・控除額 20%・30万円
贈与税額 490万円×20%-30万円=68万円

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暦年贈与をする際に知っておきたいこと

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相続対策に役立つ課税方式や制度はいくつかありますが、むやみに利用するのは適切ではありません。すべてのケースで有利に働くわけではないため、状況に応じてメリットが大きい選択肢を見極めましょう。

特に贈与に用いた通帳は、管理体制を誤らないように注意が必要です。ここからは、贈与を実行する前に押さえておきたいポイントを紹介します。

暦年贈与と相続時精算課税制度は併用できない

相続時精算課税制度を利用する場合、最初の贈与を受けた翌年3月15日までに届出書を提出する必要があります。制度の適用は贈与者が亡くなるまで継続し、申告後は暦年贈与への変更はできません。

また、相続税対策の効果が発揮できるかは、贈与時点では明確ではないといえます。この制度では贈与時の価額で相続税の計算をするからです。例えば将来価値が上がると予想できる財産を所有している方は、相続時精算課税制度を選択することでメリットを実感できるでしょう。

相続開始前3年以内の贈与は相続財産として扱われる

贈与者が亡くなった日までの3年間に贈与を受けていた場合、3年分の贈与財産に対して相続税がかかります。この場合は贈与財産ではなく、「相続財産」に該当するためです。最大3年分の控除が利用できなくなるため、なるべく早めに贈与を開始したほうがよいでしょう。

ただし、本来相続人とならない方に生前贈与をした場合、この規定は適用されません。贈与者・受贈者が、被相続人・相続人や受遺者の関係であることが要件になっているためです。例えば祖父母から孫に生前贈与するケースは、相続対策の効果を高めやすいといえます。

しかし、孫が代襲相続する、遺言書で相続財産を取得する場合は、相続開始前3年以内の贈与が相続財産として扱われるので注意しましょう。

贈与者が受贈者の通帳を管理すると問題になる

「子ども名義の通帳に現金を生前贈与したい」という場合は、通帳の管理体制にも注意が必要です。通帳の名義が受贈者でも、それを贈与者が管理している場合は生前贈与として扱われません。このような場合は「名義預金」といわれ、税金関係でトラブルになることがあります。

「知らない間に親が自分の通帳に預金をしていた」といった場合は、全額が相続財産の対象です。親が計画的に銀行振込を続けても暦年贈与のメリットを享受できないため、通帳や印鑑は受贈者が管理しましょう。

定期贈与とみなされないための暦年贈与の方法

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暦年贈与はその性質上、定期贈与として扱われる可能性があります。毎年同じ金額で同じ時期に贈与を続けると「最初から定期的な贈与が決まっていた」とみなされやすいからです。不本意な結果を防ぐためにも、贈与のたびに契約書などを用意しておきましょう。贈与の金額や時期を変えるのもおすすめです。具体的な対策を3つ紹介します。

贈与契約書を作成する

暦年贈与をする前に用意しておきたいのが、贈与に関する契約書です。贈与者と受贈者それぞれの意思を確認し、生前贈与に合意した事実を書面に残します。厳密な形式はありませんが、以下のような項目を入れて作成するとよいでしょう。

・受贈者と贈与者の署名
・契約書を作成した日付
・贈与を実行する日付
・贈与する財産の内容(価額など)

内容が細かいほど、贈与を証明しやすくなります。契約書の信頼性に不安を感じる方は、公証役場に認証を依頼するのもおすすめです。確定日付印を押印してもらうことで、契約書の作成日を確実に証明できます。贈与の回数が増えると書類の数も多くなるため、紛失しないように保管しましょう。

贈与の金額と時期は毎年変える

定期贈与とみなされることを避けるためには、金額と時期の調整が大切です。「決まった時期に100万円ずつ贈与したい」と考える方もいるかもしれませんが、場合によっては定期贈与として扱われる可能性もあります。なるべく同じ内容にならないように、調整を心がけましょう。

金額を大きく変えられない場合は、数万円程度の差でも問題ありません。「1年目は3月に95万円、2年目は6月に100万円」というように、できる範囲で金額と時期を変えておくと安心です。

現金は振込を利用し受贈者が通帳を管理する

現金を贈与したい場合は、銀行振込がおすすめです。その際、定期贈与だけでなく名義預金の疑いを持たれないように、贈与を受けた通帳は受贈者が管理しましょう。手渡しでも規定上は問題ありませんが、記録が残らないため贈与の事実を証明しにくいというデメリットがあります。

銀行振込であれば、贈与者の名義も確認が可能です。贈与をした日付も記録されるため、定期贈与などを疑われた場合も説明できるでしょう。銀行の取引履歴と贈与契約書があると、贈与の信頼性が増します。

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まとめ

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暦年贈与は、相続対策の効果が期待できる手法です。実際の効果は財産の価額や贈与の期間などによっても異なるため、現状に適しているかを慎重に検討しましょう。暦年贈与によるメリットがある場合は、早い段階でスタートするのがおすすめです。

ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)では、豊富な知識と経験を持つ専門家が多数在籍しています。今後生前贈与など相続対策を実践したい方は、ぜひこの機会にご相談ください。

芦田 敏之

芦田 敏之

【監修者プロフィール】国内および国際資産税の専門ファームとして、富裕層の資産税対策を中心に数多くのインターナショナル案件への対応実績を持つ。資産規模100億円を超えるクライアントの案件を数多く抱えてきた異彩を放つ経歴から、「日本一富裕層に詳しい税理士」として多数メディアに取り上げられている。現在は税理士法人ネイチャーで代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中。(MBA取得予定)培った知識、経験、技量を生かし、税金対策・資産運用をしたい方等々向けに、幅広いサービスをご提案している。

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