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コラム

2021年11月17日2021年11月30日

夫婦間でも贈与税の課税対象?ケースごとに詳細解説!

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夫婦間で財産を贈与したとき、贈与した内容や金額によっては贈与税の課税対象になります。中には自分のケースが課税対象になるのか、控除額はどれくらいかといった詳細が分からず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、夫婦間における贈与税の取り扱いを詳しく解説します。対象になるケース・ならないケースの違いが分かると、実際の贈与も適切に進められるでしょう。不動産の贈与で注意したいポイントも含めて紹介します。

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夫婦間での贈与|贈与税の課税対象にならないケース

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贈与する際に把握しておきたいのは、暦年贈与において適用を受けられる「基礎控除」です。1年間に受けた贈与額によって税金の有無が変わります。また、お金の使い方によっては金額を問わず贈与として扱われないケースがある点も押さえておきましょう。課税対象に含まれない場合について、2つの観点から詳しく解説します。

暦年贈与の基礎控除額内で贈与を受けたとき

贈与税の課税方法のひとつに暦年課税があります。暦年課税は、1月1日~12月31日に受け取った財産に対し110万円の基礎控除があることが特徴です。

「暦年贈与」とは、暦年課税のルールでなされる贈与のことをいいます。つまり、暦年(1年間)に受贈した財産の価額が110万円以下であれば贈与税の対象に含まれません。110万円を超える贈与があった場合は、超えた部分に対し以下のように2種類の税率が設定されており、税額を計算します。

・一般税率(一般贈与財産用):特例税率に該当しない場合の税率
・特例税率(特例贈与財産用):直系尊属から20歳以上の子や孫に贈与した場合の税率

配偶者への贈与に該当するのは一般税率です。以下の速算表から、税率と控除額の目安を確認できます。

【一般税率】

基礎控除後の課税価格 贈与税率 控除額
200万円以下 10% なし
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1,500万円以下 45% 175万円
3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円

(参考: 『贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁』/:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4408.htm

生活に必要な費用の受け渡し

夫婦間には扶養義務があります。従って食事するためのお金や教育を目的とした費用など、生活に必要な範囲であれば贈与として扱われません。婚姻届を提出した後の結婚式費用も、贈与税の対象外です。代表例として以下の項目をチェックしましょう。

・生活に必要な食費
・日用品や衣服にかかる費用
・医療費や治療費
・お見舞いやお祝い

ただし、生活費の目的で受け取ったお金でも、本来と異なる使い方をすると「贈与」とみなされるケースがあります。極端に高額な車や宝石なども、生活費ではなく贈与に含まれると考えましょう。金額だけでなく「生活に必要といえるか」が判断基準です。

夫婦間での贈与|贈与税がかかる代表的なケース

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預貯金口座を移動したり大金を借りたりしたとき、贈与税の対象となる場合もあります。金額によっては金銭的負担が増す可能性もあるため、課税の対象となるケースを具体的に把握しましょう。現金でのやり取りだけでなく、住宅の購入や保険金の受け取りも注意が必要です。例を挙げながら詳しく解説します。

夫婦間で多額の預貯金を口座移動したとき

預貯金口座の移動が贈与の対象になるか判断するには、「誰が管理しているか」がポイントです。例えば、生活に必要と思える範囲を超えて配偶者の管理する口座へ財産を移動した場合、贈与税の対象になり得ます。

・配偶者名義の口座に1,000万円を移した
・口座内のお金は、配偶者が自由に取り出せる状態である

上記の状態では、1,000万円が贈与税の対象として扱われます。金額や用途だけでなく、管理の実態についても判断基準になる点に注意しましょう。

夫婦間での高額なお金の貸し借り

夫婦間でお金を貸したり借りたりすると、金額によっては贈与とみなされる可能性があります。明らかに返済できない金額を借りる場合は、贈与税の対象になると考えたほうがよいでしょう。

贈与税の対象から外れるためには、契約書(金銭消費貸借契約書)を作成し、返済期間や利子を明記した上で、双方が貸し借りに同意している旨を証明します。贈与ではなく、貸借であることが分かるように対策しましょう。

名義人以外による住宅購入関連の費用

住宅を購入するとき、名義人以外の方が費用を負担すると贈与とみなされる場合があります。具体的な例は以下です。

・夫名義の住宅購入時、頭金を妻が支払った
・夫名義の住宅をリフォームする際、資金の一部を妻が負担した
・夫名義の住宅ローンを、妻のお金で繰り上げ返済した

上記の場合、いずれも「妻から夫への贈与」と認識されます。ローンの支払いや繰り上げ返済の際に名義人ではない配偶者が負担するのであれば、暦年課税の基礎控除額内にとどめる、共有名義にするなどの対策を講じておくと安心です。

住宅ローンの借り換えによる名義変更

夫婦共有名義で契約した住宅ローンを借り換えるとき、名義人の変更で贈与税が発生するケースもあります。例えば、共有名義から夫の単独名義に変更する際は、、妻が本来負担するはずの返済を夫が肩代わりすることになり、肩代わりした分に贈与税が課されるので注意が必要です。

課税を避けるためには、住宅に関する贈与税の配偶者控除を活用する方法があります。ただし、ローン返済中は抵当権がある点に注意が必要です。住宅ローンの契約先や税理士に確認しながら、適切な手段を決めたほうがよいでしょう。

夫婦共有名義の不動産

夫婦の共有名義で住宅を購入しても、支払い金額と持ち分のバランスによっては贈与とみなされる場合があります。

・夫3,000万円、妻2,000万円の割合で5,000万円の住宅を購入
・それぞれの持ち分を1/2で登記

上記のケースを想定すると、妻の持ち分である1/2(2,500万円)に対し、実際に負担しているのは2,000万円です。500万円の差が出るため、この部分に贈与税が課されます。支払う金額に加え、登記時の持ち分も正確にすることが大切です。

死亡保険金の受け取り

贈与者が亡くなる前に対策しておきたいのは、死亡保険の契約内容です。被保険者や保険料を負担していた方、保険金を受け取る方によって課される税金の種類も変わります。以下の表で一例を示しました。

被保険者 保険料の負担者 保険金の受取人 税金の種類
相続税
所得税
贈与税

状況を総合的に判断した結果、死亡保険金を贈与税の対象から外したい場合、被保険者と保険料の負担者を同一にするなどの手続きが必要です。相続税では死亡保険金に「500万円×法定相続人の数」の非課税額が設定されています。相続税へ変更したい場合、受取人には法定相続人を設定しましょう。

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夫婦間の贈与税対策|居住用不動産に関する特例と注意点

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配偶者へ不動産(居住用)を贈与した場合、一定の要件を満たせば特例の利用が可能です。暦年課税の基礎控除に加えて差し引かれるため、夫婦間で土地や住宅の贈与を予定している方は理解を深めておきましょう。

メリットを享受するには、贈与税だけでなく相続税の知識を押さえておくことも重要です。特例制度の概要と手続き方法を踏まえた上で、3つの注意点を解説します。

夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除|概要と手続き方法

贈与税には婚姻期間20年以上の夫婦に対し、不動産にかかる費用負担を和らげるための特例があります。「おしどり贈与」ともいわれ、以下の要件を満たす場合に利用可能です。

・婚姻期間が20年を過ぎた後の贈与
・贈与された財産が居住用不動産、または居住用不動産の取得費用
・受贈した翌年の3月15日までに居住しており、引き続き住む見込みがある

控除の対象は最高2,000万円です。暦年課税の基礎控除110万円とは別で適用を受けられるため、合計2,110万円が差し引かれることになります。特例を利用するには、以下の書類を用いて手続きが必要です。

書類 概要
戸籍謄本または抄本 贈与を受けた日から10日が経過した後に作成されたもの
戸籍附票の写し
居住用不動産の登記事項証明書など 居住用不動産の贈与を受けた事実が証明できる書類
固定資産評価証明書など 居住用不動産を評価するための書類(金銭でなく不動産の贈与を受けた場合に必要)

【注意点1】不動産取得税と登録免許税の課税対象となる

不動産を贈与した場合、贈与税とは別の費用がかかります。配偶者の名義へ変更する際に「不動産取得税」と「登録免許税」の2つが発生するためです。それぞれの特徴や税率をチェックしましょう。

名称 不動産取得税 登録免許税
概要 不動産を取得したときにかかる税金(都道府県民税) 所有権の移転登記や建物の登記時にかかる税金
税率と税額の計算方法 【贈与】
固定資産評価額の3%(※2024年3月31までの取得分:固定資産評価額×1/2)
【相続】
非課税(要件を満たす場合)
【贈与】
固定資産評価額×2%
【相続】
固定資産評価額×0.4%

受け取り方による税率の違いを見ると、贈与のほうがコストも高くなりやすいといえます。特に相続の場合、不動産取得税は基本的に非課税対象です。贈与での取得は税金面で負担を感じやすいかもしれません。

(参考:『登録免許税の税額表|国税庁』/:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm

【注意点2】小規模宅地等の特例は利用できない

事業用または住居用として使われていた宅地などに対し、相続税を軽減できるのが「小規模宅地等の特例」です。不動産の生前贈与で贈与税の配偶者控除を利用した場合、相続に該当しないため、対象にならない点に注意しましょう。小規模宅地等の特例は、宅地の種類によって以下の割合で相続税を減額できる特例です。

・特定事業用宅地等:80%
・特定居住用宅地等:80%
・貸付事業用宅地等:50%

土地の広さなども要件に含まれるため、生前贈与とどの程度の差が出るか試算するとよいでしょう。場合によっては、相続で特例を利用したほうが税負担の軽減につながることもあります。

【注意点3】夫婦間では「相続税の配偶者控除」の制度もある

贈与税に関する特例のみを重視し、生前贈与を実行するのは適切といえません。相続の場合は「配偶者の税額の軽減」という、相続税の配偶者控除を利用できるためです。以下いずれか多い金額までの非課税枠があります。

・1億6,000万円
・配偶者の法定相続分相当額

つまり配偶者が遺産を相続するとき、最低でも1億6,000円までは税金がかかりません。「夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除」に比べて控除額が大きいため、「贈与・相続どちらのメリットを取るか」という視点でも検討しましょう。どちらが有利かは状況によっても異なることから、総合的に判断することが重要です。

(参考:『配偶者の税額の軽減|国税庁』/:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4158.htm

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夫婦間の贈与税対策は税務のプロフェッショナルにご相談ください!

「夫婦間で贈与をしたいが、どの方法が適切か分からない」といった悩みがある方は、ぜひネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルネスマネジメント)の専門家へご相談ください。

国内外で経験を積み上げた税理士が、専門的な観点から最適な結果を導くためのコンサルティングを実施しています。生前贈与の必要性・有益性は、配偶者に関する各種税金の特例や控除を考慮しながら決定することが大切です。専門家のアドバイスがあれば、安心して手続きに進めるでしょう。相続税対策に関するご相談も受け付けています。

まとめ

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「亡くなる前に配偶者へ財産を渡したい」というときは、生前贈与が有効です。夫婦間でも贈与税が発生するケースはあるため、明確な基準を把握した上で金額や期間を決めましょう。贈与税だけでなく、相続税の特例なども考慮しながら決断できると安心です。

ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルネスマネジメント)では、贈与・相続など税務に特化した専門家が在籍しています。税金対策の面でもアプローチできるため、悩みや不安がある方はぜひこの機会にご相談ください。

芦田ジェームズ 敏之

芦田ジェームズ 敏之

【代表プロフィール】
資産規模100億円を超えるクライアントの案件を数多く抱えてきた異彩を放つ経歴から、「富裕層を熟知した税理士」として多数メディアに取り上げられている。 培った知識、経験、技量を活かし、富裕層のみならず幅広いお客様に税金対策・資産運用をご提案している。 現在は代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中(MBA取得予定)。
英国国立オックスフォード大学ELP修了。東京大学EMP修了予定。
また、Mastercard®最上位クラスで、富裕層を多く抱えるクレジットカードLUXURY CARDのオフィシャルアンバサダーに就任。

◇◆ネイチャーグループの強み◇◆
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