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コラム

2021年12月8日2021年12月17日

生前贈与と遺留分の関係は?詳細解説で疑問解決!

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遺言によって誰にどの財産を渡すのか指定するときには、遺留分に注意しなければなりません。遺留分とは、被相続人から近い関係にある親族に保証される取得分です。

相続対策を目的に生前贈与を検討する中で、生前贈与でも遺留分に注意する必要があるのか気になる方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、生前贈与と遺留分の関係をご紹介します。

遺留分の特徴や計算方法、侵害されたときの請求方法も併せてチェックしましょう。情報を正しく理解した上で生前贈与をすれば、相続トラブルの回避に役立ちます。

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遺留分の特徴と権利者

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遺留分を意識して生前贈与をするには、遺留分とは何か、誰が遺留分権利者なのかを正しく理解しなければなりません。ここでは、遺留分割合と計算方法を含めたポイントを詳しく解説します。遺留分についてきちんと理解し、相続トラブルが生じない生前贈与をしましょう。

遺留分とは

遺留分とは、被相続人と一定の関係にある相続人に対して保証される最低限の取り分です。遺留分が保証される相続人のことを「遺留分権利者」と呼びます。

遺留分権利者には「遺留分侵害額請求権」が認められており、遺留分を侵害する相続や生前贈与があるなら権利を行使可能です。権利を行使すれば、被相続人から多額の遺贈・生前贈与を受けた者に遺留分侵害額に相当する金銭を請求できます。

以前は金銭や物品を取り戻す権利(遺留分減殺請求兼)でした。現在では、遺留分侵害額相当額の金銭を請求する権利なので正しく理解しましょう。

遺留分権利者に該当する人

遺留分権利者は、民法第1042条によって「兄弟姉妹以外の相続人」と定められています。具体的には、被相続人から見て以下の関係にある相続人です。

・配偶者
・直系卑属(子)
・直系尊属(父母・祖父母)

被相続人の子がすでに死亡しているケースでは、孫が代襲相続人です。この場合は、孫も遺留分権利者になるので併せて覚えておきましょう。代襲相続人も死亡していて再代襲相続が発生するケースでは、再代襲相続人にも遺留分があります。

【ケース別】権利者の遺留分割合

遺留分権利者ごとの遺留分割合は以下の通りです。遺留分を計算するために必要なので、事前にチェックしましょう。

・被相続人の直系尊属のみが相続人になる場合:遺留分を算定するための財産の価額×1/3
・上記以外の場合:遺留分を算定するための財産の価額×1/2

より理解しやすくするために、相続人のパターン別に遺留分がどの程度になるか解説します。以下の表に掲載している遺留分は、個別的遺留分(相続人ごとの遺留分)です。

配偶者のみ 配偶者:1/2
配偶者
子1人
配偶者:1/4
子:1/4
配偶者
直系尊属1人
配偶者:1/3
直系尊属:1/6
子1人のみ 子:1/2
子2人 子1:1/4
子2:1/4
直系親族1人のみ 直系尊属:1/3

遺留分の計算方法

各相続人の遺留分は、遺留分を算定するための財産の価額に個別的遺留分の割合を乗じると算出できます。例えば、遺留分を算定するための財産の価額が1億円のケースで遺留分がどのようになるかチェックしましょう。遺留分権利者は配偶者と子2人のケースを想定して計算します。

相続人 個別的遺留分の割合 計算式 遺留分
配偶者 1/4 1億円×1/4 2,500万円
子1 1/8 1億円×1/8 1,250万円
子2 1/8 1億円×1/8 1,250万円

 

配偶者と子の双方が遺留分権利者になり、遺留分は配偶者が1/4、子が1/4で合計1/2です。今回のケースでは子が2人いるので、均等割りして1人あたりの遺留分は1/8になります。

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生前贈与は遺留分侵害額請求の対象となる?

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生前贈与が遺留分侵害額請求の対象になるのか知りたい方もいるのではないでしょうか。生前贈与で渡した財産も遺留分侵害額請求の対象です。

従って、生前贈与をするときは遺留分を意識しないと相続トラブルに発展する可能性があります。相続トラブルを避けたいなら、生前贈与をする際には遺留分を考慮した上で財産を渡す必要があるでしょう。

トラブルになりやすい生前贈与のケース

特定の子に多額の生前贈与をして他の子に渡す財産が遺留分を下回るなど、遺留分を侵害するような生前贈与は相続トラブルの原因です。トラブルになりがちな一例を挙げます。

・特定の子に不動産を贈与する
・特定の子に高額な学費を支払う
・祖父母が孫に多額の生前贈与をする
・所有している不動産を特定の子に相場より大幅に低い価格で売却する

遺留分を侵害しているか知りたい場合は、以下の計算式で確認しましょう。相続人ごとにこの計算をします。

・遺留分-(相続財産の額-債務の額)-(特別受益の額+遺贈の額)

結果がプラスになったら遺留分を侵害しているので、遺留分侵害額請求権を行使可能です。マイナスになったら遺留分以上の財産を受け取っています。

遺留分侵害額請求権を行使するかは相続人の自由です。また、遺留分を侵害する生前贈与でも無効になることはありません。

遺留分算定の基礎である財産価格に加えられる贈与

全ての生前贈与が遺留分算定の基礎である財産価格に加えられるわけではなく、以下の条件に該当するもののみが加えられます。

・相続開始前10年以内に相続人にした贈与が特別受益に該当した
・相続人以外に対して、贈与者・受贈者双方が遺留分権利者に損害を与えることを知りつつ財産を贈与した
・相続開始前1年以内に相続人以外に対して財産を贈与した

条件に含まれる特別受益とは、一部の相続人が生前贈与によって受贈したものを指す言葉です。主に以下のものが含まれるので、該当する贈与がある場合は注意しましょう。

・遺贈
・婚姻、養子縁組に関わる贈与
・事業費、住宅購入費、学費などの贈与
・相続人の間で不公平になる生命保険金

不動産の生前贈与と遺留分侵害額請求

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相続対策で不動産の生前贈与をするケースもあります。この場合も遺留分を侵害しているなら遺留分侵害額請求の対象です。

不動産の生前贈与を検討している方は、遺留分に関する注意点をひととおり理解してから贈与しましょう。

不動産でも遺留分侵害額請求の対象となる

生前贈与は所有している財産をあらかじめ渡すものなので、不動産や貴金属、株式などの有価証券も贈与対象です。不動産をはじめとするこれらの財産は、遺留分を算定するための財産の価額に含まれます。

従って、生前贈与をした不動産の価額が一定以上であれば遺留分の侵害になるので注意しましょう。不動産の生前贈与をするケースでは、相続開始時(被相続人が死亡した時点)の評価額で遺留分を算定するための財産の価額を算出します。

例えば、贈与時の価額が1,000万円でも相続開始時の評価額が2,000万円なら、2,000万円で計算しなければなりません。

不動産そのものではなく金銭での支払いになる

不動産の生前贈与で遺留分の侵害が発生すると、侵害された遺留分権利者から遺留分侵害額請求を受ける可能性があります。遺留分侵害額請求を受けた場合は、侵害額に相当する金銭を遺留分権利者に支払わなければなりません。

2019年6月30日までの民法では、遺留分減殺請求が定められていました。この権利を行使する場合は遺留分に相当する分の共有持分を持つルールでした。同年7月1日に改正民法が施行され、2020年11月時点では、遺留分侵害額請求を受けた側が金銭を支払うルールです。

遺留分侵害額請求の方法

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遺留分を侵害された相続人は、遺留分侵害額請求権を行使するなら家庭裁判所に「遺留分侵害額の請求調停」を申し立てなければなりません。遺留分侵害額請求は、民法によって消滅時効と除斥期間が定められています。権利を行使するなら、早めに行動することが大切です。

遺留分侵害額請求の時効について

民法第1048条により、遺留分侵害額請求の消滅時効は「相続の開始および遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知ったときから1年」、除斥期間は「相続開始のときから10年」と定められました。

除斥期間には中断がないため、相続開始から10年経過すると事情に関係なく請求できなくなります。遺留分侵害額請求権を行使したいなら、消滅時効や除斥期間に注意しましょう。

遺留分侵害額請求に決まった形式はない

遺留分侵害額請求する方法に決まった形式はありません。口頭やメールなど、任意の方法で請求可能です。

ただし、遺留分侵害額請求権には消滅時効があります。書面で作成して配達証明付きの内容証明郵便で送付するのが良いでしょう。遺留分侵害額請求権を行使した事実を客観的に証明できれば、消滅時効の進行を確実に止められます。口頭で請求しても相手が応じない場合などに有効です。

話し合いで解決しなければ調停や訴訟になることも

遺留分侵害額請求をした側と受けた側は、当事者同士で協議の場を設けて解決を試みます。協議方法も決まっていないので、対面での協議、メール、電話、オンライン会議など任意の方法で実施しましょう。

協議で解決できた場合は、以降のトラブルに対処するためにも合意書を作成して当事者同士が署名するのがおすすめです。

話し合いで解決しないケースでは、遺留分侵害額の請求調停や訴訟に発展します。遺留分侵害額の請求調停を申し立てるケースでは、遺留分を侵害した側の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てましょう。

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遺留分考慮した生前贈与はプロにご相談を!

あらかじめ遺留分を考慮してトラブルが発生するリスクを下げたいなら、相続に詳しいプロのサポートを受けるのがおすすめです。信頼できる専門家をお探しの方は、相続に関するサポートをトータルで提供しているネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)にご相談ください。

税務や資産運用、投資などのさまざまな観点から、一人ひとりに合った生前贈与の方法をご提案します。相続トラブルを防いで円滑に進めるためにも、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ

相続対策として生前贈与を検討しているなら、兄弟姉妹以外の相続人が有する遺留分を考慮することが大切です。生前贈与で遺留分を侵害すると、遺留分侵害額請求によって遺された家族の間に争いが発生する可能性があります。

遺留分を正確に計算して生前贈与するにはさまざまな専門知識が必要なため、専門家に相談するのがおすすめです。ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)では、相続に強い専門家が最適な相続対策を提案します。相続トラブルのリスクを低減しつつ効果的に相続対策したい方は、ぜひご相談ください。

(参考:『ネイチャーグループ』/https://www.nature-inter.com/

芦田 敏之

芦田 敏之

【監修者プロフィール】資産規模100億円を超えるクライアントの案件を数多く抱えてきた異彩を放つ経歴から、「日本一富裕層に詳しい税理士」として多数メディアに取り上げられている。培った知識、経験、技量を生かし、富裕層のみならず幅広いお客様に税金対策・資産運用をご提案している。
現在は代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中。(MBA取得予定)
また、Mastercard®最上位クラスで、富裕層を多く抱えるクレジットカードLUXURY CARDの「ラグジュアリーカード・オフィシャルアンバサダー」に就任。

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