2022年8月3日2022年7月25日資産運用

資産運用の失敗はなぜ起こる?年代別の失敗談と5つの成功原則

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資産運用を始めてみたいけれど、「失敗したくない」「損をしてしまうのでは……」と不安になっている方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、資産運用の失敗談を年代別に紹介した上で、資産運用に失敗する人の特徴を解説します。

資産運用にリスクは付きものであり、絶対に失敗しない方法はありません。しかし、失敗を減らし成功に近づけることは可能です。資産運用における5つの成功原則も解説しますので、これらを実践することでよりリスクの低い資産運用が行えます。

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資産運用は目先の利益を求める「一点賭け」の「短期売買」で失敗する?

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資産運用において、短期間での売買で利益を求めたり、ひとつの資産にまとめて投資したりする手法は、大きなリスクがあると言えるでしょう。

株式や債券などは、社会情勢や企業業績などを要因として短期間で値動きをする金融商品です。大きな変動要因があった場合、資産価値が急落する可能性は大いにあります。売買のタイミングを見定めるには常に価格変動を追う必要があり、多くの知識や経験が必要です。専門家でなければ難しい部分も多いでしょう。

安全な資産運用の基本は、「長期・分散・積立」です。資産運用では、資産の種類や銘柄を分散しながら、長期的に積み立てることをおすすめします。

年代別に見る資産運用の失敗談

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資産運用を始めるにあたって、事前に失敗パターンを知っておくことは大切です。他人の失敗談を聞いて自分が陥りそうな失敗を想定できれば、あらかじめ備えられます。ここでは、資産運用の失敗談を年代別にまとめました。

【20代男性】資産運用の失敗談

仮想通貨で資産運用を始めたのは、ネットニュースで大きな値上がりが報じられたことがきっかけです。当時、仮想通貨の勢いはすごく、このまま上がり続けると予想しました。投資金額は、そのときの貯金の全額です。

SNSでも仮想通貨の盛り上がりを感じていて、「絶対もうかる」と高揚した気分でひとつの銘柄に一括投資しました。しかし投資したときが相場のピークで、その後暴落し、30%の損失です。振り返ってみれば、勢いでよく知りもしない資産に投資していました。次に資産運用をするときは、よく勉強してから取り組みたいです。

【30代男性】資産運用の失敗談

管理職に昇進し給料が増え、まとまった貯金ができたので資産運用を考えました。現金で持っているよりは、運用をしたほうが効率良くお金を増やせると思ったからです。資産運用の経験はなかったのですが、仕事が忙しく調べる時間もないので、とりあえずネット証券のおすすめ銘柄に投資した記憶があります。

数か月後、仕事が落ち着いたタイミングで証券口座を確認してみたのですが、ほとんど利益は出ていませんでした。おすすめ銘柄と聞いて、もっと大きい利益が出るものだと思っていたのでがっかりです。今後は自分がどのような運用成果を得たいか明確にしてから、投資する銘柄を選びたいと思います。

【40代女性】資産運用の失敗談

子育てが落ち着いて時間に余裕ができたので、子供の大学費用の足しになればいいなと思い、個別株で資産運用を始めました。念入りに情報収集をしたかいもあってか、はじめは順調に株価が上昇して嬉しかったことを覚えています。

しかしその後、投資先の企業が悪い決算を出し、株価が暴落してしまいました。これ以上株価が下がることはないだろうと思いそのまま売却をしないでいたら、その後も株価が下落していき損失が大きくなってしまったのです。その段階でやっと「これ以上は持っていられない」と売却しました。悪い決算が出た時点で売ればよかったと後悔しています。

【50代女性】資産運用の失敗談

ファイナンシャルプランナーに相談する機会があったので老後資金を試算してもらったのですが、あと何万円も足りないと聞き大変焦ったことが資産運用のきっかけです。娘が社会人になり学費を支払う必要がなくなったこともあり、リターン重視でアクティブ運用型の投資信託を始めました。

成長を期待してIT関連をテーマとした投資信託に投資したのですが、アメリカの政策金利利上げの影響を受け、下落してしまったのが現状です。今後は投資方針を改めて、リスクの低い資産運用で焦らず長期的に増やして行こうと思っています。

【60代男性】資産運用の失敗談

定年退職で受け取った退職金は、老後の生活資金として利用するつもりでした。ただ老後は悠々自適に趣味の旅行を楽しみたいと考えていたこともあり、退職金をうまく運用すれば旅費の足しになると思い資産運用を始めた次第です。

以前から「老後資金は低リスクの運用をしたほうがよい」と聞いていたので、過去30年間のチャートを確認し、継続して上昇傾向にある経済指標に連動する投資信託に退職金をまとめて投資しました。

はじめは緩やかなペースで上昇していましたが、数か月後には大きく下落し、そのときに慌てて売ってしまったことは今となっては悔やまれる失敗です。比較的リスクの低い資産だったので安心しきっていましたが、「銘柄を分散する」「一括でまとめて投資しない」などのリスクを下げる運用手法にも注意を払うべきでした。

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資産運用に失敗する人の特徴5選

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資産運用に失敗する人の特徴を知っておくことで、大きな損失を避けられる可能性があります。ここで紹介する5つの特徴に自分の運用スタイルと重なる部分がある方は、要注意です。専門家に相談するなど、今一度、資産運用の方法を見直すことをおすすめします。

1.よく分からないまま「おすすめ」の商品を買っている

銀行や証券会社などの金融機関の窓口で勧められた投資商品について、その商品の中身を理解しないまま購入することは避けましょう。

「今とても人気の商品です」などと紹介されることがありますが、売れている商品が必ずしも自分に合った商品や銘柄であるとは限りません。またテレビや新聞などで取り上げられるような人気のある銘柄は、その時点で既に株価が割高になっている可能性もあります。

おすすめされた商品にそのまま投資するのではなく、運用する期間や期待する利益の額、許容できる損失などを把握した上で、条件に合致する投資商品を探しましょう。

2.初心者なのに難易度の高い資産に投資している

投資で失敗しやすい人の傾向として、「もうかるらしい」といった不確かな情報でよく分からない資産に投資してしまう点が挙げられます。

不動産投資、アパート・マンション経営などは、専門知識が必要であったり価格の変動が予想しにくかったりと、難易度は低くありません。太陽光発電は、過去に詐欺の手口に利用されていたこともあり注意が必要です。またFXや仮想通貨は投機性の強い資産であると言われることも多く、初心者の方には不向きな資産です。

資産運用に不慣れな方は、市場売買されている株式や投資信託などの一般的な金融資産から始めることをおすすめします。

3.「損切り」ができていない

「損切り」とは、マイナスになった資産に対し、それ以上損失が拡大しないように売却する運用手法です。資産運用に失敗する人は損切りが思うようにできず、損失を抱えたまま株式などを保有し続ける傾向にあります。

損失が出ても、「持っていれば買った値段に戻るかもしれない」と考える方がいるかもしれません。しかし、買った値段に固執することは避けたほうがよいでしょう。重視する必要があるのは、買った値段より高いか低いかではなく、今後の株価が上がりそうかどうかです。

「○%の損が出たら売却する」など、損切りのルールを決めておくのもおすすめです。

4.毎月分配型の商品を購入している

毎月分配型とは、毎月一定の分配金を受け取れるように設計された金融商品です。高い分配金利回りの商品では、利益が出ていないときでも元本を払い戻して高分配を維持します。実際には元本が減っているのに、分配金の金額だけを見て「高利回りである」と誤認したまま運用を行っている場合には注意が必要です。

また、毎月分配型を購入しながら「分配金再投資型」を選択している人もいますが、分配金には20%の税金が課されるため、再投資される金額は税金の分だけ少なくなります。

毎月分配型での資産運用は、金融資産は持っているけれど、毎月の生活費のための現金がない場合に活用しやすいでしょう。毎月の分配金によって現金が補えるので、金融資産を取り崩す必要がありません。

5.許容できるリスクを把握していない

リスク許容度は、ひとりひとりの状況によって異なります。リスクは、客観的な要素と主観的な要素の両面を考慮しながら、総合的に考えることが重要です。

・客観的な要素:収入や資産の額の他、投資時の年齢やこれまでの投資経験、将来のライフイベントの数などが挙げられます。同じ条件の場合は、収入や資産の額が多い方、年齢が若い方のほうがリスク許容度は高くなります。

・主観的な要素:その人の考え方や性格による要素です。例えば株価の変動が気になって他のことが手に付かなくなるといった場合には、リスクを取りすぎないなどの対策が必要です。

資産運用にはリスクがある!それでも取り組むべき理由

資産運用にはリスクがあります。リスクと聞くと、損失を思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし資産運用におけるリスクとは、「価格の振れ幅の大きさ」を指します。リスクとリターンは表裏一体の関係にあり、リスクを大きく取るほど「大きい収益」または「大きい損失」が発生する可能性があります。ここで主なリスクを確認してみましょう。

リスクの種類 概要 該当する金融商品
信用リスク 国や企業などが経営不振などの理由で、債務不履行となる可能性のこと 株式、債券、投資信託など
価格変動リスク 価格変動によって、投資資産の価値が変動する可能性のこと 株式、債券、投資信託など
為替変動リスク 円に対する外国為替相場の変動によって、外貨建て資産の価値が変動する可能性のこと 外国株式、外国債券、外国投信など
カントリーリスク 国や地域における政治経済の動向によって市場に混乱が生じた場合、その国や地域に投資した資産の価値が変動する可能性のこと 外国株式、外国債券、外国投信など

このようなリスクがある資産運用ですが、上手に向き合うには「長期的かつ複利効果を生かす」ことです。短期スパンではマイナスになるかもしれませんが、10年や20年の長期で見れば、年利が低くても着実に資産の増加を狙えます。

仮に月5万円を年利3%で10年間積み立てると698万7,071円、1%でも630万7,494円になります。低金利の現代、預貯金で持っているだけではとても実現できない数字です。

資産運用を「する」場合と「しない」場合とでは、長期になるほど大きな差になります。分散投資でリスクを抑えながら行えば、地に足の着いた運用効果を狙えるでしょう。

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資産運用で失敗しないためには?5つの成功原則

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一度の失敗で全てを失ってしまう資産運用は避けましょう。短期間で大きくもうけようとはせずに、時間をかけて資産を形成していくことをおすすめします。ここでは、資産運用の成功原則である「長期投資」や「積立」などの5つのポイントに焦点を当てました。

長期投資による複利効果を生かす

長期的に資産運用を行うことで、運用で得た利益がさらに運用されて増えていく複利の効果が得られます。ここで、100万円を年利3%で運用した場合の、複利と単利の利益の差を確認してみましょう。

年数 複利 単利 複利と単利の差額
1年後 103万円 103万円 0円
5年後 115万9,274円 115万円 9,274円
10年後 134万3,916円 130万円 4万3,916円
20年後 180万6,111円 160万円 20万6,111円
30年後 242万7,262円 190万円 52万7,262円

他の条件が同じであれば、上記の表のように投資期間が長いほど複利効果も大きくなる仕組みです。また投資期間が長いほど価格変動リスクが軽減されると言われています。これは、短期的には価格が下がったとしても長期的には価格が上がることがあるためです。

定額積立で投資時期も分散する

株式や投資信託などの価格が変動する金融商品を運用する場合、定期的に一定額を投資することで購入額を平均化させる効果が期待できます。この方法は「ドルコスト平均法」と呼ばれ、積立期間が長くなるほど効果を発揮します。

高いときには少なく、安いときには多く購入できれば言うことはありませんが、狙ってできるものではありません。ドルコスト平均法で「一定額」を「定期的」に投資し続ければ、特に苦労することなくリスクを平均化できます。一度にまとまった資金が準備できない人でも取り組める点も、メリットのひとつでしょう。

NISAやiDeCoを活用する

本来、株式や投資信託などの運用益に対しては20.315%の税金が課されますが、NISAやiDeCoを利用することで、一定の投資額から得た利益が非課税になります。初心者の方は、これらの税制優遇制度を利用した資産運用から始めることがおすすめです。

NISAには、「一般NISA」と「つみたてNISA」の2つの制度があります。つみたてNISAでは、投資信託のうち長期投資に向いた一定の銘柄に限り年間40万円まで購入可能です。非課税期間は最大20年間であり、長期積立に合った制度といえるでしょう。

一般NISAでは株式・投資信託などを年間120万円(2024年以降は合計122万円)購入でき、最大5年間の運用益が非課税です。なお一般NISAは2024年以降、「積立・分散」を意識したより安定的な資産形成を促す制度に改正されます。高レバレッジ投資信託といった高リスクの金融商品には投資できなくなる予定です。

iDeCoとは、60歳以降に年金または一時金が受け取れる私的年金制度です。積み立てた掛け金を、預金や保険、投資信託などの中から自分で選んだ金融商品で運用します。毎月の積立金額が所得控除となる、運用益が非課税で再投資されるなど、節税メリットも大きい制度です。

手数料を考慮する

投資信託で資産運用をする際は、必ず手数料を確認しましょう。投資信託は、プロの投資家に運用を任せることで、安定した結果を目指すものです。そのため、投資金額から一定の手数料が差し引かれます。

投資信託の主な手数料は、購入時に支払う購入手数料の他、運用管理費用として保有期間中に保有額に応じて継続的に支払う信託報酬などです。手数料の金額は目論見書などで確認できます。

外貨預金などの外貨建ての金融商品でも、手数料をよく確認しましょう。円からドルなどの外国通貨に換える場合には為替手数料がかかります。同様に、外国通貨から円に換えるときも手数料がかかることに注意が必要です。

資産運用について相談できる人を探す

資産運用での失敗を避けるために、資産運用に関する相談ができる人を探しておくことをおすすめします。銀行など金融機関の担当スタッフなどに相談するのもひとつの方法です。資産運用に取り組むには自らが勉強をする必要がありますが、いざというときに頼れる存在がいると心強いです。

資産運用に強い税理士に相談する!

資産運用にあたって、困ったときの相談先があると安心です。資産運用に強い税理士であれば、運用で得た利益に対して課される税金についても相談できます。

ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)は、資産運用や税務を専門にした個人専用のコンサルファームです。専門知識を持つアドバイザーが、資産状況をきめ細やかにヒアリングし、その人に合った運用の方法を提案します。資産運用でお悩みの方は、ネイチャーグループにご相談ください。

まとめ

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資産運用で失敗しないためには、「長期・分散・積立」を意識した運用をおすすめします。資産の種類や銘柄を分散しながら、長期的に積み立てて行くことでリスクを抑えた運用が可能です。事前に失敗のパターンや特徴を確認し、リスク回避を心掛けましょう。

資産運用に関するお悩みがある方は、ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)にご相談ください。幅広い知識や経験を持つアドバイザーが、多くの運用方法の中からお客さまに適したものをご提案します。

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資産運用や税金対策は専門的な知識が必要で、「そもそも何をすればいいか分からない」方が多いと思います。
また、投資経験者の多くが不安や悩みを抱えているのも事実です。
そのような不安や悩みを解決するべく、経験豊富なコンサルタントがどんな相談内容にも丁寧にお答えします。
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芦田ジェームズ 敏之

芦田ジェームズ 敏之

【代表プロフィール】
資産規模100億円を超えるクライアントの案件を数多く抱えてきた異彩を放つ経歴から、「富裕層を熟知した税理士」として多数メディアに取り上げられている。培った知識、経験、技量を活かし、富裕層のみならず幅広いお客様に税金対策・資産運用をご提案している。
また、Mastercard®️最上位クラスで、富裕層を多く抱えるクレジットカードLUXURY CARDの 「ラグジュアリーカード・オフィシャルアンバサダー」に就任。日米税理士ライセンス保有。東京大学EMP・英国国立オックスフォード大学ELP修了。紺綬褒章受章。
現在は代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中(MBA取得予定)。

◇◆ネイチャーグループの強み◇◆
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