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国際資産税

海外移住後の日本における税金(退職金)について

定年後に海外移住を検討している方は、退職金にかかる税金がどうなるのか気になっていませんか?
また海外移住後は、年金を受け取る際に日本で源泉徴収されるのか気になりますよね。
この記事では、これから海外移住する方に向けて年金や退職金に対する課税について解説していきます。
目次
1 非居住者が年金を受け取った際の源泉徴収税額
1.1 日本が租税条約を締結している国は?
2 非居住者に対して退職金を支払う場合は?
3 非居住者が国内法人から退職金を受け取る場合の注意点
4 まとめ

1 非居住者が年金を受け取った際の源泉徴収税額

海外移住者である非居住者が、年金の支払いを受ける場合、年金支給額から一定額を控除した金額の20.42%が源泉徴収されて支払われます。
源泉徴収のみで課税が終わるので、自分で確定申告する必要はありません。

▽源泉徴収税額の計算式
源泉徴収税額 = {年金支給額 – (6万円(年齢が65歳以上の場合は10万円) x 支給月数)} x 20.42%

例外として、日本が租税条約を締結している国へ移住した方は、日本での源泉徴収が免除されることがあります。

1.1 日本が租税条約を締結している国は?

年金について租税条約により日本での源泉徴収が免除されるのは、日本が租税条約を締結している国に移住した場合です。
例えば、アメリカ、シンガポール、香港、スイスでは、日本との租税条約で「居住地国でのみ課税」と規定されています。
租税条約の届出書を提出すると、日本での源泉徴収20.42%が免除されます。
自分が移住する国と日本の間で締結された租税条約では、どのような規定が締結されているか確認しておきましょう。
注意点としては、日本での源泉徴収が免除されても、移住先の国での所得は課税されることもあります。
そして、免除の適用を受けるには、年金の支払いを受ける前に社会保険事務所へ「年金の支払を受ける者に関する事項」の届出が必要です。

2 非居住者に対して退職金を支払う場合は?

非居住者が受け取る退職金は、支払総額の国内勤務期間に対応する部分を国内源泉所得として、20.42%の税率により源泉徴収されます。

一方、居住者に対して退職金を支払う場合は、まず支給総額から勤務期間に応じた退職所得控除額を差し引きます。
その金額の2分の1に相当する金額に累進税率が適用され、源泉徴収されます。
ただし、居住者から「退職所得の受給に関する申告書」の提出を受けたときに限るので注意しましょう。
このように、非居住者に対する源泉徴収は、居住者に対する源泉徴収に比べて負担が重くなっています。 そのため、居住者として計算された源泉徴収税額が、非居住者としての源泉徴収税額よりも少ないときは、
「退職所得の選択課税」制度により、差額分の還付を受けることができます。
退職金の支払いを受けた翌年1月1日以後に、税務署長に対して所得税の確定申告書を提出することで、
税額の一部について還付を受けられる場合があります。

「退職所得の選択課税」により税額計算する際は3つの注意点があります。
①扶養控除、配偶者控除、基礎控除等の所得控除は一切適用できない
②税額計算の対象となる退職金の金額は国内源泉所得部分だけではなく、その支払い総額が対象となる
③非居住者が日本において確定申告をする時は、一般的には、納税管理人を選任して、その納税管理人を通じて申告する必要がある

3 非居住者が国内法人から退職金を受け取る場合の注意点

非居住者が日本国内の会社を退職して、退職金を受け取る場合、注意点があります。
退職した日の属する年の1月1日に日本に住所がある場合、その住所のあった市区町村にて住民税が課されます。
退職金に住民税が課される場合、勤務先の法人により特別徴収の方法で退職金額から控除されて課税されます。

4 まとめ

今回は、海外移住する方に向けて、年金や退職金に対する課税についてご紹介しました。
国際税務においは専門的な知識が必要なため、信頼できる税理士に相談することをおすすめします。
海外移住を検討したら、退職金の税金対策のためにまずは税理士に相談しましょう。

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