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International Tax
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“コラム”

国際資産税

海外移住時に必要となる税務手続について

海外へ移住することが決まったら、税金に関係する手続きはどうすれば良いでしょうか?
この記事では、これから海外移住する方に向けて、出国までにやっておくべき所得税の申告や手続きについて解説いたします。

目次
1 海外移住する前にすべき確定申告
1.1 日本に住所がない海外在住者はどうすれば良いの?
2 確定申告の申告方法は?
2.1 住民登録を抹消されている場合はどうする?
2.2 国外転出時課税制度とは?
3 租税条約の届け出をすれば退職年金の課税が免除になる国があるの?
4 まとめ

1 海外移住する前にすべき確定申告

確定申告とは、1月1日~12月31日までの1年間の所得金額から計算して得られる税金を計算して納付する制度です。
2月16日から3月15日までの間に管轄の税務署に確定申告書を提出します。

しかし、海外在住が決まったら、出国の日までにその年の1月1日から出国日までの所得を計算して確定申告を行う必要があります。
また、会社員の場合は通常、給与・ボーナスから源泉徴収され年末調整があるため、確定申告を行う必要がありません。
ただし、会社員でも住民登録を抹消して海外移住をされる方、年度の途中で退職された方、他の収入がある方は、確定申告が必要です。

1.1 日本に住所がない海外在住者はどうすれば良いの?

日本で不動産収入がある方、事業収入がある方は、日本で発生した所得について確定申告や納税をする必要があります。
日本に住所がない海外在住者は、親族などが納税管理人となり、本人の代わりに税金に関する申告などの手続きを行います。
この納税管理人は、親族の他にも会社、税理士を指定することも可能です。

納税管理人を決めたら、管轄している税務署へ届け出を提出します。
この届出をすると、本人が海外移住後、税務署からの連絡・通知等は納税管理人宛に送付されます。

2 確定申告の申告方法は?

確定申告は、出国の日までに納税管理人の届出を済ませていれば、出国後に納税管理人が本人に代わって翌年2月16日から3月15日までに申告します。

一方、納税管理人が不要な方は、出国の日までに当年度の確定申告書を提出してください。

2.1 住民登録を抹消されている場合はどうする?

住民登録を抹消した海外移住者でも、日本で不動産所得、譲渡所得といった所得等の国内源泉所得があった場合は、日本で確定申告をしなければなりません。
また、海外転出届を出していない場合は、日本に在住していた時のように、毎年確定申告が必要です。
頻繁に日本に戻られる予定のない方は、出国前に納税管理人を定めておくと安心です。

2.2 国外転出時課税制度とは?

国外転出時課税制度とは、移住の際の確定申告には一定の所得を含めて申告する制度です。
海外移住時点で1億円以上の有価証券等を持っている方は、資産の含み益に対して課税されます。
なお、一定の要件を満たす場合は、納税猶予が認められますので詳しくは税理士等に相談しましょう。

3 租税条約の届出をすれば退職年金の課税が免除になる国があるの?

2018年1月1日時点で67カ国と租税条約が結ばれており、香港、シンガポール、中国、オーストラリア、マレーシアなどが挙げられます。
この間の租税条約により、退職年金の源泉地国での課税が免除されるケースがあります。
リタイア後に海外移住される方は、日本で退職年金を受け取る場合、租税条約の届出を行うと日本で税金を納める必要がありません。
リタイア後に上記の国へ移住する場合、国外源泉所得には課税されませんので、日本の退職年金は無課税となります。

4 まとめ

今回は、海外移住する方に向けて、出国までにやっておくべき所得税の申告や手続きについてご紹介しました。
出国までに納税管理人を選定して申告するなど、期限が決まっていますので注意が必要です。
自分では難しい税金の手続きに関しては、税理士へ相談しましょう。
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