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コラム

2020年8月20日税務

相続税の基礎控除 課税対象の相続財産やケース別の注意点など全部解説!

相続画像

故人から財産を相続する際、税金の計算で重要となるのが基礎控除です。基礎控除と相続財産の総額を照らし合わせて納税額を決定しますが、基礎控除の計算方法がよく分からないという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、相続税の基礎控除を正しく算出する方法や、課税対象となる相続財産の種類についてご説明します。ケース別に気をつけたいポイントや、相続税を減らせる控除の種類についても、より深く理解できるでしょう。

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基礎控除額=3,000万円+(法定相続人×600万円)

相続税を申告するかどうかの判断基準として、基礎控除額が用いられます。遺産総額と基礎控除額の関係によっては、非課税になるだけでなく申告も不要なため、重要な数字です。

基礎控除額を正確に割り出すためには、計算方法と法定相続人に関する理解が必要となります。ここでは、相続税の課税・非課税を左右する基礎控除について見ていきましょう。

相続税の基礎控除とは課税・非課税を判別する基準点

相続税の申告は、相続が発生したすべてのケースで行うとは限りません。相続税には基礎控除があり、財産の総額が基礎控除を超えなければ非課税です。

基礎控除額の計算方法は、「3,000万円+(法定相続人×600万円)」です。たとえば、法定相続人が3人いる場合、基礎控除額は3,000万円+(3×600万円)=4,800万円と算出されます。

この場合、故人の財産総額が4,800万円以下であれば相続税を支払う必要はなく、申告も不要です。相続が発生したら、まずは財産総額と基礎控除を算出し、申告の対象となるのか確認しましょう。

法定相続人の定義と順位

基礎控除の計算には、法定相続人の数が必要です。法定相続人とは法律で定められた相続人であり、遺言書がなければ法定相続人が財産を相続します。

故人の配偶者は、どのような場合でも法定相続人です。配偶者以外で法定相続人になりうる対象者には、相続順位が決められています。第1順位が子ども、第2順位が親、第3順位が兄弟姉妹です。

配偶者が存命中で子どももいる場合は配偶者と子どもが法定相続人になり、子どもがいない場合は親・兄弟姉妹と続きます。配偶者がいなければ、法定相続人となるのは順位にしたがって子ども・親・兄弟姉妹です。

相続税の対象となる財産とは

故人の財産総額を算出するためには、相続税の対象となる財産を洗い出す必要があります。また、対象となる財産はプラスの財産だけでなく、マイナスの財産があることにも注意が必要です。

相続税の対象として扱われる財産には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。プラスの財産やマイナスの財産をはじめ、財産として扱われないものについてもご紹介します。

現金や預貯金・証券など

もっとも分かりやすいプラスの財産は、現金と預貯金です。普通預金・定期預金・定額積立などの預貯金には、故人名義のもの以外に、家族の名義になっていながら実質は故人に帰属するものも含まれる場合があります。

証券会社や銀行に預けている有価証券も、相続税の対象となるプラスの財産です。貸付信託・不動産投資信託・証券投資信託・抵当証券などが、相続税の対象となる財産に該当します。

生命保険の死亡保険金や死亡退職金

相続の発生により相続人に支払われる死亡保険金や死亡退職金は、故人が存命中に所有していた財産ではないため、法律上のプラス財産ではありません。しかし、実質的には故人が所有していたような形になることから、「みなし相続財産」として扱われます。

死亡保険金や死亡退職金のほか、生命保険契約に関する権利や、個人年金保険などの定期金に関する権利もみなし相続財産です。

相続放棄すると財産は受け取れませんが、みなし相続財産は民法上の相続財産ではないため、相続放棄しても受け取れます。後述する非課税枠も覚えておきましょう。

株式や国債など

プラスの財産である有価証券には、株式や国債なども含まれることも覚えておきましょう。上場株式や非上場株式、個人向け国債や地方債、金融債・事業債・転換社債などの社債が該当します。

遺言がない場合、故人が上場株式をもっていたかどうかは取引報告書で確認することが可能です。故人が会社の要職に就いていた場合は、自社の非上場株式を保有していた可能性もあります。書類を探したり会社へ問い合わせたりして、手がかりを見つけましょう。

不動産関係(土地・建物・権利)

土地や家屋・設備・構築物、土地の上に存在する権利も、相続できるプラスの財産です。土地関係には、宅地・山林・原野・農地・牧場・鉱泉地・池沼・雑種地などが挙げられます。

相続できる主な建物の種類は、戸建住宅・共同住宅・貸家・マンション・工場・店舗や、駐車場・庭園の付属設備です。

土地の上の権利としては、所有権・借地権・定期借地権・建物譲渡特約付き借地権などがあります。不動産の相続登記を放置すると、土地の管理に対する近隣からの苦情などトラブルが発生する恐れがあるため、期限内にしっかりと申告しておきましょう。

動産財産(家庭用・事業用)

動産とは、不動産以外のすべての財産です。家庭用や事業用の動産は、相続財産の対象として扱われます。

家庭用の動産は、家財一式・自動車・カメラ・楽器・絵画骨董品・貴金属・時計・着物などが該当します。電話加入権を所有していることもあるでしょう。事業用の動産には、機械・器具・什器・社用車・商品・製品・棚卸資産などがあります。

服や写真など財産的価値がないものは、家族・親戚・知人の間で形見分けにすることも多いでしょう。このような動産は、相続財産として扱わず、相続時の評価も行わないことがほとんどです。

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ビットコインなどの暗号資産

インターネットをとおして人や企業との間で商品やサービスの対価として利用できる仮想通貨は、賃金決済法上では「暗号資産」と呼称が変更となりました(令和2年5月1日施行)。暗号資産は「代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができる財産的価値」と定められています。

暗号資産は金銭に見積もれる経済的価値のある財産とみなされるため、故人から相続により取得した場合は、相続税が課税されます。ビットコイン・イーサリアム・ライトコインなどが、主な暗号資産の種類です。

その他の財産

これまでご紹介してきたもの以外に、相続税が発生する財産には、ゴルフ会員権・著作権・特許権・占有権・漁業権・形成権(取消権・解除権・遺留分侵害額請求権)・知的財産権などが挙げられます。

立替金や貸付金などの債券もプラスの財産です。税金の還付金債券・損害賠償請求権・慰謝料請求権・未収報酬債券・第三者への貸付金債券などを所有していた可能性もあります。思い当たる節があれば、調査する必要があるでしょう。

相続はプラス財産だけではない

相続できる財産の中には、財産の総額から差し引く必要があるマイナスの財産も存在します。借入金・買掛金・手形債務・振出小切手・住宅ローンの残高債務・クレジット残債務などは、借金として扱われるマイナスの財産です。

所得税・住民税・固定資産税・土地計画税・消費税・贈与税・国民健康保険料・延納相続税などに未払いのものがあれば、マイナスの財産として計上します。保証金・預かり敷金・建築協力金などの保証債務、家賃・水道光熱費・医療費・通信料・リース料などの未払い金も、プラスにはできない財産です。

財産として扱われないもの

墓地・墓石・仏具・仏壇など、日常的に礼拝しているものは、財産として扱われません。ただし、これらを商品として所有している場合や、骨董的な価値がある場合は相続税がかかります。

宗教・慈善・学術など公益を目的とした事業を行っている相続人が、相続した財産で公益を目的とした事業に役立てることが確実な場合も、その財産は非課税です。

ほかにも、心身障害者共済制度に基づいて支給される給付金を受ける権利や、個人経営の幼稚園事業に使われていた財産で一定の要件を満たすものは、相続財産として扱われません。

財産総額の計算方法

プラス財産・マイナス財産・みなし相続財産の主なものについて、財産総額を計算する際に使われる金額の求め方を解説します。

  • プラス財産
    現金:相続開始日の残高
    預貯金:相続開始日の残高や残高証明書の金額
    上場株式:原則、課税時期の終値
    非上場株式:株式の評価額
    土地:路線価×敷地面積または固定資産税評価額×倍率
    家屋:固定資産税評価額
    ゴルフ会員権や預託金:取引相場価格×70%
  • マイナス財産
    借金やローン:相続開始日の金額
    葬儀費用:葬儀で発生した費用
  • みなし相続財産
    死亡保険金:保険金-(500万円×法定相続人数)
    死亡退職金:退職金-(500万円×法定相続人数)

相続税の基礎控除におけるケース別の注意点

相続税の基礎控除額を計算する際は、法定相続人の人数を正確に用いることが重要です。人数が多ければ基礎控除額も上がるため、非課税になる可能性が高まります。

特殊なケースの場合、法定相続人のカウントをどのように行えばよいのか、迷うこともあるでしょう。ここでは、ケース別に気をつけたいポイントをご紹介します。

相続放棄した法定相続人がいる場合

相続放棄とは、財産の相続権を放棄することです。プラス財産だけでなくマイナス財産も放棄できるため、財産総額がマイナスになりそうな場合によく行われます。

法定相続人の中に相続放棄した人がいる場合でも、基礎控除の計算に用いられる法定相続人の人数からは除外されないことに注意が必要です。

たとえば、法定相続人が4人いる場合、基礎控除額は3,000万円+(4×600万円)=5,400万円と算出されます。1名が相続放棄し、実際に遺産を相続する人が3人になったとしても、基礎控除額は5,400万円のままです。

養子に相続させる場合

実子以外に相続させたい人がいる場合、養子縁組を行い法律上の親子関係を生じさせることがあります。養子縁組を行うことで法定相続人を増やせますが、人数に制限があることを覚えておきましょう。

法定相続人に含められる養子の数は、実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合でも2人までです。

たとえば、実子2人と養子3人の子どもがいる場合、実子がいるため養子は1人しか法定相続人にできません。この場合、法定相続人のうち子どもの数は3人として基礎控除額を計算します。実子の数ではなく、実子の有無のみが影響することに注意しましょう。

実子がすでに亡くなり孫に相続させる場合

故人の実子がすでに亡くなっており、その子ども(故人の孫)がいる場合は、代襲相続人として亡くなった子どもの代わりに孫が相続権をもちます。孫も亡くなっている場合はひ孫が代襲相続人です。

亡くなった子どもに2人の子ども(故人の孫)がいる場合、孫は2人とも代襲相続人になるため、基礎控除を計算する際の法定相続人も2人分をカウントします。亡くなった子どもの1名分ではありません。

なお、代襲相続は、上の世代に対しても適用されます。親が亡くなっている場合は、故人の祖父母が代襲相続人です。兄弟姉妹にも適用されますが、1代のみに限定されます。

法定相続人の中に相続欠格者がいる場合

法定相続人の中には、相続欠格者や相続人排除の対象者が含まれている場合があります。これらに該当する人は、基礎控除を算出する際の人数には含まれません。

相続欠格者とは、遺言書の偽造など不正を働き、法定相続人の権利を剥奪された人です。相続人排除とは、故人に虐待などの非行を行っていた人に対し、遺言書や裁判で故人が生前に法定相続人の権利を剥奪することをいいます。

なお、相続欠格者や相続人排除の対象者に子どもがいる場合は、代襲相続人として相続権を与えられます。この場合は、基礎控除額を算出する際の人数にカウントしなければなりません。

遺言書に法定相続人以外の人物への相続が記載されている場合

遺言書では、財産を受け取る人を故人が決められます。遺言書に法定相続人以外の人へ相続する旨の記載がある場合、その人は基礎控除額を計算する際の人数には含めません。

なお、遺言書に財産の分配方法が指定されている場合は、法定相続分に優先するとされています。遺言書の指定相続分は故人の遺志を尊重する意義がある一方で、特定の人だけが相続の恩恵を受けることにもなりかねません。

そこで、民法では「遺留分」と呼ばれる制度を設けています。遺言書による不公平を防ぐため、相続人に一定割合の財産相続を認める制度です。

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相続税で基礎控除のほかに利用できる控除について

税金の支払額を減らせる控除制度は、相続税に関してもさまざまな種類が用意されています。より多くの控除を理解しておけば、支払わなくてもよい税金を見極めやすくなるでしょう。

控除制度は適法に活用できる権利です。ここでは、相続税で基礎控除のほかに利用できる控除についてご説明します。

贈与税額控除

相続開始日からさかのぼって3年以内に、故人から贈与を受けて贈与税を支払っている相続人がいる場合は、贈与税の金額を控除できます。控除できる金額に上限は設けられていません。

過去3年以内に故人から贈与で取得した財産には相続税が課せられます。もし、贈与税額控除の制度を利用しなければ、同じ贈与に関して相続税でも税金を支払わなければなりません。贈与を受けている場合は意識しておきましょう。

配偶者の税額の軽減制度

配偶者が実際に相続した金額が「1億6,000万円以下」または「配偶者の法定相続分相当額以下」の場合、配偶者には相続税がかかりません。この制度を利用し、配偶者の分配割合を大きくすれば、節税効果を高めることが可能です。

ただし、その配偶者が次に被相続人となった場合は、配偶者の税額軽減制度は利用できません。次の相続を見越した対策を立てることが大事です。また、この制度はあくまでも非課税になるだけであり、相続税の申告自体は行う必要があります。

未成年者の税額控除

相続人に未成年者がいる場合は、未成年者の税額控除を受けられます。該当する未成年者が20歳になるまでの年数に10万円を掛け合わせた金額が、控除額の上限です。1年未満の期間は切り上げて計算します。

控除額がその未成年者の相続税額を上回った場合は、余剰分を未成年者の扶養義務者の相続税額から差し引くことが可能です。また、その未成年者が以前にも未成年者控除を受けている場合は、控除額を制限されるケースがあります。

障害者の税額控除

相続人に障害者がいる場合、障害者の税額控除を受けられます。対象となる相続人は、相続開始日に85歳未満の障害者です。

一般障害者の場合、控除できる金額は「10万円×その障害者が満85歳になるまでの年数」で算出されます。特別障害者の場合、掛け合わせる金額は20万円です。

過去に同様の控除を受けている場合は、控除額が制限されるケースがあります。控除金額が相続金額を上回る場合、扶養義務者の相続税額から余剰分を差し引くことが可能です。

相次相続控除

相続開始日からさかのぼって10年以内に相続税が課されていた場合、一定の金額を控除できる制度が相次相続控除です。相続が短期間で連続し、税負担が過重にならないよう定められた制度といえるでしょう。

前回の相続で課税された金額のうち、1年あたり10%の割合で逓減(ていげん)した後の金額を、今回の相続税額から控除する仕組みです。相次相続控除で受けられる控除の金額は、前回の相続から期間が短いほど大きくなります。

外国税額控除

相続財産が国外にも存在している場合、その国の法律にしたがって相続税に相当する税金を課される可能性があり、二重課税の負担を強いられる恐れがあります。このようなケースを救済するために定められている制度が外国税額控除です。

控除の上限額は、「外国で実際に課される相続税に相当する税額」または「日本の相続税額×国外財産の価額÷相続財産の総額」のどちらか少ないほうとなります。外国税額控除を受けられるのは、日本に居住している人のみです。

みなし相続財産への控除

死亡保険金や死亡退職金がみなし相続財産として課税対象となることは、前述したとおりです。みなし相続財産には非課税枠があり、受け取った保険金や退職金が非課税枠の金額を超えなければ、相続税は課されません。

それぞれの非課税限度額は、500万円×法定相続人数で算出され、この金額が控除額となります。相続放棄した人も死亡保険金や死亡退職金は受け取れますが、非課税枠の適用ができないことに注意が必要です。

まとめ

相続税の基礎控除額は、財産の種類や法定相続人の数など、さまざまな要素が複雑に絡んで算出されます。また、控除にもいくつかの種類があり、どの控除が有効に利用できるのか分からないことも多いでしょう。

相続税の基礎控除に関して疑問点や不安な点がある方は、ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー国際資産税、株式会社ネイチャーFAS)へご相談ください。実際に基礎控除の算出を行う上で重要な知識や方法を、相続税のプロが丁寧に分かりやすくご説明いたします。

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芦田 敏之

芦田 敏之

【監修者プロフィール】 税理士法人 ネイチャー国際資産税代表 国内外の資産税に精通しており、富裕層の資産対策を中心にワールドワイドかつ多数のコンサルティング実績を持ち、世界全体で約100の金融機関の間に人脈があります。資産規模100億円超えのクライアントに数多く対応してきたことから「日本一富裕層を知る税理士」というキャッチコピーで話題に。近年は働きやすい職場環境の普及活動にも意欲を見せており、これまでテレビ番組や日本経済新聞、Forbes JAPANなどさまざまなメディアにも登場しています。

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