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コラム

2020年10月2日税務

贈与税に時効はある?成立する条件は? 疑問にお答えします!

税金

生前贈与の事実を知らずに税金を申告しなかった場合、6年の時効により消滅するケースがあります。贈与税において重要な規定ですが、具体的な仕組みや成立の流れを知らない方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、時効の観点から贈与税に関する詳しい情報を紹介します。具体的な判例や無申告や脱税がばれやすい理由が分かれば、贈与税を正しく理解できるでしょう。後半では、生前贈与による税金対策について解説します。

 

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贈与税の時効が成立するまでの期間


贈与税をはじめとする税金には、納税の義務が消滅する「時効」が設けられています。各税法によって定められていて、贈与税にも時効の期間がある点を理解しましょう。時効が成立する時期を明確にするには、起算日も重要です。ここでは、贈与税の時効が成立するまでの期間について解説します。

時効の期間

税金の時効として一般的に知られている期間は、申告期限の翌日から5年です。本来なら確定申告などで手続きしますが、5年間申告しなかった場合は義務そのものが消滅します。ただし、贈与税は原則6年です。

さらに、故意に申告しなかったと認識された場合、1年延長され合計7年となります。脱税のために申告を避けたり不正行為が認められたりといったケースでは、時効も延長されることを覚えておきましょう。

(参考: 『相続税法』)
(参考: 『国税通則法』

時効期間の起算日

明確な時効期間を把握するには、起算日を知る必要があります。贈与税における時効の起算日は、贈与を受けた翌年の3月16日です。3月15日が申告期限で、その翌日を起算日としてカウントします。誤解している方もいるかもしれませんが、贈与を受けた日ではないことに注意しましょう。

贈与を受けた日付 決算日 時効(6年の場合)
2019年12月21日 2020年3月16日 2026年3月15日
2020年1月10日 2021年3月16日 2027年3月15日


上記の例の場合、贈与を受けた時期は1か月も差がありませんが、時効が成立する日は1年違います。贈与から起算日まで1年以上あるケースもあるので、税金を申告する時期を基準に考えると分かりやすくなるでしょう。

贈与税の時効は成立しにくい


時効による義務の消滅は例外的な措置で、申告しなければ支払わずに済むということではありません。特に、贈与税は他の税金に比べて時効が成立しにくい傾向が見られます。贈与は双方の同意を前提としているためです。

また、贈与の方法によっては相続に該当する場合もあります。ここでは、贈与税の時効が成立しにくい2つの理由について見てみましょう。

名義預金だと見なされるため

子どものために銀行口座を開設して預金する場合、口座の管理方法や合意の有無によって認識が変わります。

  • 生前贈与を目的に、子ども名義の銀行口座へ預金した
  • キャッシュカードや印鑑は親(預金者)が管理している
  • 預金している事実を子どもに伝えていない

上記のケースでは、贈与ではなく「名義預金」と見なされるでしょう。名義人は受贈者(子ども)でも、事実上は管理している親が所有しているためです。この場合、預金者が亡くなったときに相続が発生して相続税が課されます。

貸付金や立替金として判断されるため

生前贈与として預金するには、贈与者と受贈者双方の合意が必要です。合意の事実を証明できない場合、貸付金や立替金として受け取ったと見なされる場合があります。具体的な例は以下の通りです。

  • 留学のために数百万円を受け取った
  • 会社設立のために数千万円の援助を受けた
  • 借金返済のために全額を負担してもらった

返済が前提であると判断されると、受け取ったお金は贈与に該当しません。相続の際には受け取った金額も含めて相続税の対象となります。

 

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贈与税の時効が成立した判例

2005年に行われた裁判で、贈与税の時効を認める判決が下されました。実際の概要と判決理由は以下の通りです。

概要 ・子ども3人がそれぞれ抱えた借金の返済のため、父親が経理担当者に「出してやれ」と指示し合計32億円を贈与した
・贈与に関する契約書は作成していない
・子どもに返還の請求をしていない
・贈与税の申告期限から6年以上経過している
判決理由 ・贈与の証明は十分でないが、子どもや父親の経理担当者も「贈与である」と認識していた
・3人の子どもに返還の能力がなかった(立替金とはいえない)
・贈与税を申告していないことが、「贈与がなかった」と認められるものではない
  子どもに数億円~数十億円の返済能力がなく、父親からも返還を請求されなかった事実が時効成立の要因といえるでしょう。

子どもに数億円~数十億円の返済能力がなく、父親からも返還を請求されなかった事実が時効成立の要因といえるでしょう。

贈与税の時効成立を主張する方法

税務署から贈与税の申告漏れや時効不成立を指摘された場合、不服申し立てが可能です。場合によっては、以下のように税務訴訟まで発展することもあります。

  手続き内容 期限
税務署の決定に不服がある場合 不服申し立て(再調査の請求) 処分通知を受けた翌日から3か月以内
税務署長の処分決定に不服がある場合 不服申し立て(審査請求) 処分通知を受けた翌日から3か月以内
裁決に不服がある場合 訴訟(税務訴訟) 裁決通知の翌日から6か月以内

不服申し立てや税務訴訟は、税理士のような専門家に依頼するのが一般的です。ただし、労力や費用がかかる上、必ずしも時効が成立するわけではありません。時効の成立が認められなかった場合、追徴課税により費用の負担が増える恐れがあります。可能な限り早く相談するとよいでしょう。

贈与税の無申告や脱税がばれやすい理由とリスク


贈与税の脱税を目的に申告を怠ると、多くの場合、税務調査が行われます。時効成立まで逃げようとは考えずに、意図的な無申告は避けましょう。罰則によって負担が増えることを考慮すると、正しく申告して納税した方が賢明です。無申告や脱税の罰則内容も併せて解説します。

贈与税の無申告や脱税は発覚しやすい

贈与税を故意に申告しなかったり脱税をもくろんだりした場合、税務署から通達を受けるケースがほとんどです。発覚するきっかけは、不動産の登記名義や生命保険金など、さまざまな理由が考えられます。

理由・時期 具体的な内容
不動産の贈与 ・登記名義の変更
相続時 ・相続税に関する税務調査
法定調書 ・生命保険金の受け取り
・200万円を超える貴金属(金やプラチナ)の購入
その他 ・税務署から送付される文書の記載内容(購入したものに関する購入者情報)
・収入に見合わない金額の支払い履歴

現金の贈与を受けた場合、贈与そのものは税務署に報告されませんが、極端に高額な不動産(土地や建物)を購入すると税務調査が行われることもあります。

無申告や脱税が発覚すれば罰則がある

贈与税の時効成立を待って申告しなかったり脱税したりすることは避けましょう。故意に課税を逃れると、延滞税や加算税だけでなく刑事罰の対象となる場合があります。

  理由・内容 罰則
刑事罰 故意の申告書不提出や脱税 5年以下の懲役または500万円以下の罰金
無申告 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
延滞税 期限翌日から2か月が過ぎるまで 年7.3%
期限翌日から2か月以降 年14.6%
加算税 過少申告加算税 不足分に10%を乗じた金額
無申告加算税 50万円まで15%、50万円を超える部分は20%
重加算税 明らかな悪意があった場合、追加本税に40%を乗じた金額

(参考: 『相続税法』
(参考: 『国税通則法』

生前贈与を活用して正しく税金対策


法律にのっとった贈与なら、税金対策の効果が期待できます。基礎控除や非課税の特例といった複数の制度が活用できるでしょう。未成年ならジュニアNISAを始めるという選択肢もあります。贈与者と受贈者の状況に応じた対策をしましょう。ここでは、3つの税金対策について解説します。

年間110万円の基礎控除額以下で暦年贈与をする

暦年贈与とは、贈与税の基礎控除額が年間110万円であることを利用した税金対策です。年間の贈与額が110万円以下なら税金はかかりません。年数を問わず利用できるので、毎年少しずつ贈与するとよいでしょう。ただし、以下のような注意点があります。

  • 受贈者1人当たり110万円が上限
  • 贈与者が死亡した場合、直近3年分の贈与に相続税が課税される
  • 「相続時精算課税」を選択した場合は適用されない

上限額の110万円は、財産を受け取る方(受贈者)を基準に考えます。例えば、父母それぞれから贈与を受ける場合、合計金額が110万円を超えないよう注意が必要です。亡くなる直近の3年間の贈与には相続税がかかることを考慮すると、早めに贈与を開始した方が効果的といえるでしょう。

非課税の特例制度を活用する

贈与税に関する特例制度は、贈与の目的や対象によってさまざまです。非課税枠も制度で定めているので、自分が活用できるものを見極めましょう。

制度・内容 主な条件 控除・非課税枠
相続時精算課税 ・60歳以上の父母や祖父母から、子どもや孫(20歳以上)への贈与 最高2,500万円の控除
夫婦間の居住用不動産の贈与(おしどり贈与) ・婚姻期間が20年以上の夫婦
・不動産が居住用であり、贈与以降も住み続ける
最高2,000万円の控除
住宅取得等資金の贈与 ・贈与者が直系尊属である
・新築や増改築を目的とした資金
500万円の非課税枠(2020年4月1日~2021年3月31日に新築の契約を締結した場合)
結婚・子育て資金の一括贈与 ・贈与者が直系尊属である
・受贈者が20歳以上50歳未満
最高1,000万円の非課税枠(結婚資金は300万円)
教育資金の一括贈与 ・贈与者が直系尊属である
・受贈者が30歳未満
最高1,500万円の非課税枠

生命保険やジュニアNISAを活用する

生命保険に加入している方は、契約者の変更によって税金対策する方法もあります。被保険者、契約者、受取人が変わると、税金の種類や税率が変動するためです。

被保険者 契約者 受取人 生命保険金にかかる税金
子ども 相続税
子ども 子ども 所得税

子どもが契約者となることで、税金の軽減が期待できるでしょう。財産の総額が減ると、相続税の対象となる金額も減ります。また、保険にかかる費用は、基礎控除額内での生前贈与が可能です。

ただし、保険の種類や契約内容によって詳細が異なる点には注意しましょう。未成年者に贈与する場合、ジュニアNISAを活用するのもおすすめです。

ジュニアNISAの概要 税金に関するメリット
・0歳~19歳が対象
・毎年80万円の非課税枠
・投資資金は株式や投資信託に活用
・毎年80万円まで非課税で贈与できる
・投資の譲渡益や分配金が非課税で受け取れる

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効果的な生前贈与は税理士にご相談を!

生前贈与や相続税対策を検討している方は、ぜひネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー国際資産税、株式会社ネイチャーFAS)へご相談ください。資産運用や財産の承継といった専門性の高い分野でサービスを提供しています。

税金の負担はなるべく抑えたいですが、贈与税の時効を故意に成立させるのは賢明とはいえません。罰則やペナルティのリスクがあるので、控除や非課税枠を活用するとよいでしょう。ネイチャーグループでは、有益な贈与税対策や資産管理のご相談も受け付けています。専門家と共に、適切なかたちで財産を承継しましょう。

まとめ


贈与税の時効は6年です。時効成立を主張するために税務訴訟を起こすケースがあるものの、贈与税の時効を成立させるのは難しく、時間的・金銭的負担も増えます。正しい手続きにのっとった贈与や相続を心掛けましょう。

税理士をはじめとする専門家なら、複雑な申告や手続きもスムーズに進められます。税金対策でお困りの方は、ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー国際資産税、株式会社ネイチャーFAS)へお任せください。個人面談の申し込みも可能です。

芦田 敏之

芦田 敏之

【監修者プロフィール】 税理士法人 ネイチャー国際資産税代表 国内外の資産税に精通しており、富裕層の資産対策を中心にワールドワイドかつ多数のコンサルティング実績を持ち、世界全体で約100の金融機関の間に人脈があります。資産規模100億円超えのクライアントに数多く対応してきたことから「日本一富裕層を知る税理士」というキャッチコピーで話題に。近年は働きやすい職場環境の普及活動にも意欲を見せており、これまでテレビ番組や日本経済新聞、Forbes JAPANなどさまざまなメディアにも登場しています。

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