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コラム

2021年3月17日2021年3月26日相続・事業承継税務

孫が遺産相続できる方法はある?トラブルを避けるポイントも解説!

家族写真

 

相続人の優先順位は、被相続人の子・直系尊属(親や祖父母など)・兄弟姉妹の順に民法で決められています。被相続人の孫は原則的に相続の対象になりませんが、「孫に財産を渡したい」と考える方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、孫へ遺産相続させる(財産を渡す)ための方法と対策について紹介します。トラブルに発展するケースも把握しておくと、全員が納得した上で遺産相続を進めやすくなるでしょう。孫に課される税金も併せて解説します。

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遺産相続:孫へ財産を渡すためにできる5つの対策

本来は法定相続人に孫は含まれません。そのため、孫に遺産相続する場合、相続人同士でトラブルに発展する可能性があります。

トラブルを避けつつ孫に遺産相続するには、どのような方法があるか、それぞれの方法の特徴を理解しておくことが重要です。

自分の孫に相続させたい場合、事前に実践できる方法として以下の5つが挙げられます。

遺言で孫を指定する

遺言書を作成する余裕がある場合は、「遺贈」で孫を指定する方法が一般的です。相続ではあらかじめ法定相続人と相続分が定められていますが、遺言書があれば遺言内容を優先できます。ただし、記載内容には注意が必要です。

孫は本来法定相続人に含まれないため、「相続」を指定するのは適切といえません。「遺贈する」と記載し、孫の氏名と遺贈する財産の内容や割合を明らかにしておきましょう。

孫に生前贈与をする

孫に財産を渡したい場合、生前贈与もひとつの選択肢です。生前贈与は、相続税の対象となる相続財産を減らす効果があります。

暦年課税を選択すると、年間で110万円の基礎控除が認められています。つまり1年間に受けた贈与の合計額が110万円以下であれば贈与税はかかりません。ただし、孫に遺贈もする場合、亡くなる3年以内の贈与は相続税の対象となる点に注意が必要です。

孫を養子にして相続させる

「孫を法定相続人にしたい」と希望するとき、養子縁組で実現可能です。法律上は被相続人の子となるため、実子(孫の父または母)と同様に扱われます。遺言書に明記しなくても、法律にのっとった相続が可能です。

また、法定相続人の数が増えることによって基礎控除額や生命保険の非課税限度額も増えるため、税負担の軽減ができます。ただし、法定相続人に含められる養子の数は制限があり、以下の通りです。

・被相続人の実子がいる(生存している)場合:1人まで
・いない場合:2人まで
※不当に相続税額を減少させていると認められた場合は除く

遺産分割協議で協議をしてもらう

相続発生時に遺言がなかったり、あっても内容に納得できなかったりすると、遺産分割協議で相続の内容を決定します。

このとき全員の合意が得られれば、孫に財産を渡せます。遺産分割協議は相続が発生した後にされるため、他の方法に比べて確実性は低いといえるでしょう。可能であれば、遺言書などで意思を表明できると安心です。

代襲相続になると孫が法定相続人になる

被相続人の子(孫の父または母)がすでに亡くなっている場合は「代襲相続」となり、相続権が孫に移ります。代襲相続の順位は法律で定められているため、遺贈による指定がなくても実行可能です。ただし、遺言や養子縁組のように事前対策をして実現するものではありません。

特性上、代襲相続となるケースは限られています。意図的に作り出せる環境でない点を認識しておきましょう。

遺産相続:孫の割合と相続税の2割加算

実際に孫が財産を取得する割合は、遺贈や養子縁組など選択した方法によっても異なります。ここでは遺贈・養子縁組・代襲相続3つのパターンに分けて解説します。

また、孫へ財産を渡したい場合、相続税の2割加算についても留意しましょう。被相続人の配偶者と一親等の血族以外の人が財産を取得した場合、税額控除前の相続税額に対し2割加算される規定です。被相続人の二親等である孫は2割加算の対象になることがあるため、ケースごとにチェックしておきましょう。

遺言で孫を指定する場合

遺言は被相続人の希望通りの指定が可能です。「財産の半分を遺贈する」「不動産のみを遺贈する」といったかたちで、割合や渡す財産を自由に決められます。ただし、相続税の2割加算対象です。また配偶者や子には最低限の相続分(遺留分)がある点に注意しましょう。兄弟姉妹以外の相続人は、以下のような遺留分が定められています。

・配偶者と子:1/2
・配偶者と直系尊属(被相続人に子がいない場合):1/2
・直系尊属のみ:1/3

遺留分を無視すると、他の相続人が納得できずトラブルに発展するかもしれません。事前に遺留分に関する知識を得ておきましょう。

孫が養子となる場合

孫と養子縁組した場合(いわゆる孫養子)は、法律上親子の関係になります。養子も法定相続人となるため、実子と養子で法定相続分に違いはありません。ただし孫養子は相続税の2割加算対象となる点に注意しましょう。具体的に以下のケースで計算方法を紹介します。

 

条件 ・法定相続人の数:実子2人と養子の孫1人(実子がいる場合法定相続人に含められる養子は1人まで)
・課税遺産総額(基礎控除を差し引いた金額):3,000万円
・各人の取得する割合は1/3ずつ
計算方法 1)各相続人の法定相続分:3,000万円÷3=1,000万円
2)各相続人の仮の相続税:1,000×10%(相続税率)=100万円
3)全体の相続税:100万円×3人=300万円
4)実子2人の相続税額:それぞれ100万円
5)孫養子の相続税額(2割加算):100万円×20%=120万円

 

孫が代襲相続人となる場合

被相続人の子がすでに亡くなっている場合、亡くなった子の子(つまり孫)に相続される規定です。代襲相続人である孫は、被代襲者(被相続人の子)の相続分をそのまま引き継ぎ、孫が2人以上のときは等分します。なお孫が代襲相続人の場合は2割加算の対象外です。以下のケースで代襲相続により相続する孫の法定相続分を見てみましょう。

条件 ・相続人:子2人(うち1人は死去)
・代襲相続人:亡くなった子の子(被相続人の孫)2人
・課税遺産総額(基礎控除を差し引いた金額):3,000万円
子の法定相続分 3,000万円÷2=1,500万円
被代襲者(死去した子)の法定相続分 3,000万円÷2=1,500万円
代襲者(孫)1人当たりの法定相続分 1,500万円÷2=750万円

遺産相続と孫:財産を渡す場合に起こる可能性があるトラブル

孫への相続のみを重視すると、相続人間でトラブルが発生するかもしれません。相続人が多いほど考え方の違いも目立ちやすくなるため、リスクを減らせるようさまざまなパターンを想定しておきましょう。複数の孫がいる場合、養子縁組にも注意が必要です。想定されるトラブルを2つ紹介します。

相続分が減ることでのトラブル

孫へ遺贈や孫を養子にした場合、法定相続人の中には「相続分が減った」と不満に感じる人がいるかもしれません。孫に与える割合が大きくなるほど、トラブルを招くリスクも高まるといえるでしょう。

遺言は被相続人の意思を反映できますが、注意も必要です。相続時に優先される遺言でも、遺留分を侵害した場合は遺留分侵害額請求に発展することも考えられます。相続人に精神的・金銭的負担がかかることになるため、懸念される事態を把握しておきましょう。

養子縁組による他の孫とのトラブル

孫が2人以上いる場合、養子縁組によるトラブルも想定する必要があります。子が(孫の父または母)が生存している状況で養子にすると、1人の孫以外は法定相続人になれないためです。原則として他の孫には財産が渡らないため、不満を生む結果につながりかねません。

養子縁組が最適な選択肢とは限らないため、状況に応じて適切な方法を見極めましょう。

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遺産相続と孫:トラブルを避けるためにできる対策

孫へ財産を渡したいと希望している方は、事前に意思を伝えたり相談したりできると安心です。「遺言書で初めて考えを知った……」といった結果にならないよう、なるべく早い段階から対策しましょう。実践しやすい対策を2つピックアップし、効果やメリットについて解説します。

関係者にあらかじめ話しておく

被相続人が亡くなった後に初めて知った場合、トラブルの火種になる可能性もあります。
、相続のトラブルを避けるためにも、関係者にはあらかじめ伝えておくほうがよいでしょう。
遺言を作成するケースだけでなく、具体的な割合が決まっていない状況でも「孫に財産を渡したい」という意思を伝えておけば。推定相続人が事前に意向を認識できるため、相続発生時の遺産分割にも対応しやすくなります。

話し合いのもとで渡す割合を決めておく

他の相続人がいる場合、トラブルに発展するリスクを軽減するためには入念な話し合いが大切といえるでしょう。伝えるだけでは納得できない可能性もあるため、「孫に何をどのくらい渡したいか」といったように、話し合う機会を設けることをおすすめします。

推定相続人の合意が得られた後は、遺言書を作成しておくと安心です。口頭のみでは誤解が生じるリスクもあります。全員が納得した状況で作成された遺言書であれば、相続発生時もトラブルを招きにくくなるでしょう。

孫が財産をもらった際にかかる税金

孫に財産を渡すときは税金に関する理解も必要です。生前贈与では税金対策につながる仕組みも活用できるため、具体的な要件や対象範囲について知識を蓄えておきましょう。全ての相続人に適用される基礎控除や、不動産にかかる税金なども重要なポイントです。生前贈与と相続2つの観点から解説します。

生前贈与による課税

相続が発生する前に生前贈与した場合、課税される税金の区分は「贈与税」です。贈与税の課税方式は2種類あり、受贈者は暦年課税と相続時精算課税を選択できます。

暦年課税を選択した場合1月1日~12月31日の1年間で110万円の基礎控除があり、110万円を超える生前贈与に対して課税される仕組みです。贈与税の税率は一般贈与財産と特例贈与財産があり、孫への贈与は孫の年齢によって以下のように分かれています。

【孫の年齢:財産の贈与を受けた年の1月1日時点】
・20歳未満:一般贈与財産用の税率
・20歳以上:特例贈与財産用の税率

【贈与税の速算表:一般贈与財産用】

基礎控除後の課税価格 贈与税率 控除額
200万円以下 10% 0円
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円

【贈与税の速算表:特例贈与財産用】

基礎控除後の課税価格 贈与税率 控除額
200万円以下 10% 0円
400万円以下 15% 10万円
600万円以下 20% 30万円
1,000万円以下 30% 90万円

相続時精算課税を選択するときの要件や主な特徴は以下の通りです。

【相続時精算課税制度】

要件 ・原則として1月1日時点で60歳以上の人から、20歳以上の子や孫(直系卑属)への贈与
・定められた期間内に贈与税の申告書を提出する
特徴 ・累計で2,500万円までの控除が可能(超えた金額に20%の税率がかかる)
・贈与者が亡くなった際、贈与を受けた財産は相続財産に加えて相続税の対象となる(※孫の場合は2割加算)
・暦年課税への変更はできない


(参考: 『贈与税の計算と税率(暦年課税) 国税庁』 )

相続や遺贈による課税

相続財産の課税価格が基礎控除額を超えた場合は相続税が課税されます。計算方法を踏まえた上で相続税率と控除額も押さえておきましょう。

基礎控除額 3,000万円+600万円×法定相続人の数
計算の流れ 1.相続財産の課税価格から基礎控除額を差し引く
2.法定相続分による税額を計算する(それそれの法定相続分に規定の税率を乗じる)
3.相続税の総額を出す
4.各相続人・受遺者の実際の相続割合で按分する
5.該当するとき:2割加算する

【相続税の速算表】

法定相続分に応じた所得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10% なし
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

被相続人が所有する不動産を孫が取得した場合、所有権を移すための登録免許税や不動産取得税が発生することがあります。相続税以外の税金が発生するケースも想定した上で、全体にかかる税額を把握できると安心です。預貯金以外の財産がある方は、事前リサーチの必要性も高いといえるでしょう。

(参考: 『相続税の税率 『相続税の税率 国税庁』)

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遺産相続や税金には複雑な規定があるため、適切に対策できるか不安に感じる方もいるかもしれません。税務に特化した専門家であれば、財産状況や家族関係も踏まえ最良の方法を実践できます。

相談や依頼先に迷っている方は、ぜひネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー国際資産税、株式会社ネイチャーFAS)にお任せください。遺産分割に関する知識だけでなく、贈与税・相続税などにも精通しています。負担に感じやすい手続きもサポート可能なため、ご自身は相続内容の検討や話し合いに注力できるでしょう。

まとめ

遺産相続には法律上の規定があるため、対策をしなかった場合は被相続人の希望通りにならないこともあり得ます。孫へ確実に財産を渡したいときは、遺言書の作成や生前贈与といった選択肢が有効です。状況によって適切な方法も異なります。

相続時のトラブルを回避し、希望に沿った財産承継を実現するためには事前の対策が大切です。遺言書の作成や相続財産の配分の仕方、税金など、相続に関する不安や疑問があるときは、お気軽にネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー国際資産税、株式会社ネイチャーFAS)までご相談ください。無料相談も随時受け付けています。

芦田 敏之

芦田 敏之

【監修者プロフィール】国内および国際資産税の専門ファームとして、富裕層の資産税対策を中心に数多くのインターナショナル案件への対応実績を持つ。資産規模100億円を超えるクライアントの案件を数多く抱えてきた異彩を放つ経歴から、「日本一富裕層に詳しい税理士」として多数メディアに取り上げられている。現在は税理士法人ネイチャーで代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中。(MBA取得予定)培った知識、経験、技量を生かし、税金対策・資産運用をしたい方等々向けに、幅広いサービスをご提案している。

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