2022年8月31日2024年4月30日投資
実物資産とは何?投資できる資産の種類やメリットを紹介します
投資を検討中の方の中には「実物資産」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。実物資産は「インフレに強い」「分散投資に適している」といった魅力的なメリットのある資産です。しかし、実物資産は種類が多いため、具体的にどのような資産を指すのかをイメージしにくい方もいるかもしれません。
そこで今回は、実物資産とは何か詳しく解説します。金融資産との違いや実物資産に投資する際のリスクも紹介するため、これから投資を始める方や投資内容を見直そうと考えている方に必見の内容です。
目次
実物資産とは?金融資産との違いは?
実物資産を投資に取り入れて効果的に運用するには、実物資産に関する知識を深めることが大切です。ここでは、実物資産とはどのような資産かという定義と併せて、対照的な投資対象である金融資産との違いについて解説します。
「実物資産」は形がある資産
実物資産とは形がある資産のことで、物そのものに価値があるのが特徴です。社会情勢の変化やインフレの影響を受けにくく、突然価値がゼロになることはありません。特に金は資産としての価値が変化しにくいため、「有事の金」といわれています。実物資産の一例は以下の通りです。
・不動産(土地・建物)
・貴金属
・コレクション品
「金融資産」は形がない資産
金融資産は形を持たないものの、現金化できる評価額を持つ資産のことです。例として以下が挙げられます。
・現金
・株式
・債券
・生命保険
・商品券
・小切手
例えば、小切手は記載されている金額を受け取れば、小切手自体に価値が残りません。物そのものに価値がないのが金融資産の特徴です。
投資できる実物資産は3種類
物そのものに価値がある実物資産には、数多くの種類があります。中でも、投資に適した実物資産は「不動産」「貴金属」「コレクション」の3種類です。ここでは、それぞれの資産の特徴や具体的な金融商品の種類を紹介します。
不動産
不動産投資とは、土地や建物といった不動産を購入し第三者に貸し出すことで利益を得る方法です。投資対象の不動産として以下が挙げられます。
・アパート
・マンション
・一軒家
・土地
・太陽光発電
不動産投資といえば、アパートやマンション経営が主流です。家賃収入として安定的にインカムゲインを獲得でき、収益性があります。また、太陽光発電も近年人気が高まっている投資方法のひとつです。設備は劣化するため売却益は期待できませんが、空室リスクや物件を選ぶ手間がなく、安定した収入が期待できます。
貴金属
貴金属も実物資産のひとつです。実物資産と聞くと、金を思い浮かべる方もいるかもしれません。投資に向いている貴金属は以下の通りです。
・金
・銀
・プラチナ
・ダイヤモンド
貴金属は希少価値が高いことから、世界経済の影響を受けにくく資産価値が安定している資産です。特に金は、金融危機で金融資産の価値が下がった際に値段が高騰しやすいことから、安全資産として人気があります。
ただし、ダイヤモンドは値動きが大きいため注意が必要です。装飾品としての価値よりも「高値で売却しやすいかどうか」を重視し、資産性の高いダイヤモンドを選びましょう。
コレクション
実物資産としてコレクション品を保有する方もいます。投資できるコレクション品は以下の通りです。
・美術品
・アンティークコイン
・酒類
・クラシックカー
・スニーカー
・陶芸品
歴史的な価値の高い美術品から個人の趣味のコレクションまで種類は幅広く、コレクターの主観や希少性、歴史の長さといったさまざまな要因で価格が変動するのが特徴です。価格変動の見通しを立てにくく投資としての安定性は低いため、コレクション品に投資する際は慎重に品物を選別する必要があります。
実物資産に投資して資産運用をするメリット
実物資産への投資は、安定的に資産を築きたい方に適した方法です。ここでは、実物資産に投資して資産運用するメリットを2つ紹介します。事前にメリットを確認し、恩恵を受けられるようにしっかりと対策しながら、賢く資産運用しましょう。
価値が急落しにくい
金融資産は、金融危機があると価値が急落する恐れがあります。金融危機とは、物価上昇が進みハイパーインフレが起こったり投資先の企業が倒産に陥ったりすることです。一般的には、国がデフォルト状態になると紙幣が価値を失い、企業の倒産により株式や債券の価値は暴落します。
一方、実物資産は物体そのものに価値がある資産です。世界経済や景気の影響を受けても価値が変動しにくいという特性を持っています。
インフレ対策になる
インフレリスクのリスクヘッジになることもメリットのひとつです。物価が上昇することで相対的に資産の価値が下がる現象をインフレリスクといい、現金は特にインフレリスクに弱い資産です。例えば、現在200万円で購入できる車が400万円になった場合、同じ車を200万円では買えないことから200万円の価値が低下しているといえます。
一方、「物」である実物資産は、物価の上昇により価値も上がる傾向があります。有事の際に資産価値が目減りしないことから、インフレ対策に適している資産です。
実物資産に投資して資産運用をする際のリスク
資産価値が安定している実物資産ですが、全くデメリットがないわけではありません。安定した資産運用には、実物資産を保有する際に起こり得るリスクを事前に確認することが大切です。リスクに関する知識を深めて、回避できるように適切な対策を講じましょう。ここでは、実物資産に投資するリスクを紹介します。
損傷や盗難の恐れがある
実物資産は形がある「物」であるため、物が損傷した際に価値が下がる恐れがあります。例えば、アパートが災害に遭い損傷を受けたり倒壊したりすると、売却時の資産価値は大きく下落するでしょう。
貴金属やコレクション品は「盗難に遭う」「紛失する」といったリスクもあるため注意が必要です。資産が手元から消えると売却できないため、資産としての価値を失います。
維持費がかかる
実物資産を保管・管理するための維持費がかかる点もデメリットのひとつです。実物資産の主な収益は、売却時のキャピタルゲインです。高値で売却し、より多くの利益を得るには、実物資産をきれいな状態で維持・保管する必要があります。きれいな状態で維持・補完するために必要な維持費の一例は以下の通りです。
・不動産:固定資産税、修繕費、火災保険料
・貴金属:セキュリティサービス料
・コレクション品:セキュリティサービス料、倉庫保管料
好きなタイミングで現金化できない
実物資産は流動性が低く、好きなタイミングで現金化できない恐れがあります。特にコレクション品や値段の高い資産は需要が少ないため、買い手を見つけるまでに時間がかかるでしょう。
自分が納得のいく価格で売却できない場合があるのもデメリットのひとつです。買い手が見つからないことで値下げをせざるを得なくなったり、「〇〇万円なら購入する」と値切られたりするケースもあります。
種類によっては収益を得にくい
貴金属やコレクション品は、基本的にインカムゲインがありません。インカムゲインとは資産を保有することで得られる利益で、実働を伴わずに効率的に資産を増やせるのが特徴です。具体的には、株式の配当金や不動産の家賃収入、債券や預貯金の利子があります。
実物資産は売却益が主な収益源で、利益を上げることより、分散投資によるリスク回避や安定的な資産運用に向いています。保有期間中に利益を得たい方や投資にリターンを求める方には不向きでしょう。
実物資産なら不動産投資が強いとされる理由
実物資産の中でも、万が一の備えとしておすすめの投資先は不動産です。ここでは、不動産投資が強いといわれる理由やメリットについて詳しく解説します。リスクを抑えながらリターンを得たい方は、不動産投資を検討しましょう。
不動産投資ローンが利用できる
不動産投資ローンを利用できるため、レバレッジ効果を見込めます。レバレッジ効果とは、少ない自己資金で大きなリターンを得ることです。
例えば、自己資金1,000万円で1,000万円の物件を購入するケースと、4,000万円のローンを組んで5,000万円の物件を購入するケースでは、リターンの金額に大きな差が生じます。
・1,000万円の物件を購入する:見込み家賃収入年間100万円
・5,000万円の物件を購入する:見込み家賃収入年間500万円-見込み利息(年3%)120万円=380万円
1年間の差益は、380万円-100万円=280万円です。ローンを組むと価値が高い物件を購入できるため、見込める利益も大きくなります。
家賃収入を得られる
不動産を賃貸物件として貸し出せば、家賃収入としてインカムゲインを得られます。実物資産の多くは売却時のキャピタルゲインが主な収入源で、インフレに強い特性がある反面、利益を生み出しにくいのがデメリットです。
不動産投資は家賃やレンタル料として定期的な不労所得が得られ、実働を伴わず安定的な収入を見込めるため、リターンを求める投資に向いています。
税金対策ができる
不動産の取得にかかる費用は、減価償却費として耐用年数に応じて毎年経費計上が可能です。帳簿上の不動産所得が赤字になれば、給与所得と損益通算できます。所得税の対象となる課税所得が減ることで所得税も減るため、税金対策として効果的です。
また、不動産を第三者に賃貸すれば相続時の相続税評価額が減額されるため、相続税対策として不動産投資を始める方も少なくありません。
投資に関するご相談はネイチャーグループへ!
実物資産に投資するメリットを十分に享受するには、資産の特徴を分析し、自身の資産状況や投資スタイルに合う資産を選ぶ必要があります。しかし、実物資産は種類が多く、メリット・デメリットが異なるため、資産選びに難しさを感じる方もいるかもしれません。
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\実物資産を活用した安全に手残りを増やす方法とは?/
まとめ
実物資産はインフレに強く、分散投資に適しているのが特徴です。実物資産を投資に取り入れれば、安定的に資産運用できます。特に不動産投資は「インカムゲインを得られる」「節税効果を期待できる」といったメリットが大きい投資方法です。
実物資産への投資を考えている方や投資に関する疑問がある方は、ネイチャーグループ(税理士法人ネイチャー、株式会社ネイチャーウェルスマネジメント)にお問い合わせください。資産運用や税務に精通した専門家が、お客さまの資産運用を全面的にサポートします。
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また、Mastercard®️最上位クラスで、富裕層を多く抱えるクレジットカードLUXURY CARDの 「ラグジュアリーカード・オフィシャルアンバサダー」に就任。日米税理士ライセンス保有。東京大学EMP・英国国立オックスフォード大学ELP修了。紺綬褒章受章。
現在は代表税理士を務める傍ら、英国国立ウェールズ大学経営大学院に在学中(MBA取得予定)。
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